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サイトカインにより活性化されたアストロサイトの神経栄養効果について

研究課題

研究課題/領域番号 05771039
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 脳神経外科学
研究機関慶応義塾大学

研究代表者

左合 正周  慶應義塾大学, 医学部, 助手 (60215704)

研究期間 (年度) 1993
研究課題ステータス 完了 (1993年度)
配分額 *注記
900千円 (直接経費: 900千円)
1993年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
キーワードアストロサイト / サイトカイン / Choline acetyltransferase / NGF / N-CAM
研究概要

ラット新生仔の大脳皮質、海馬から得た培養アストロサイトをIL-1beta、TNF-alphaにて刺激して得たアストロサイト培養液上清(S-ACM)を用い、刺激していないアストロサイト培養液上清(C-ACM)と比較することにより以下の実験を行った。まず、胎生16日ラットの中隔野、脳幹にアストロサイト培養液上清(ACM)を作用させ、Choline acetyltransferase(CAT)活性を測定したところ、中隔野、脳幹ともCAT活性を上昇させ、S-ACMの方がより強い効果を示した。中隔野に対するACMの作用は抗NGF中和抗体により抑制され、アストロサイトの産生したNGFが関与していると考えられた。脳幹に対する作用はNGFにはなく、抗NGF中和抗体により抑制されなかったことよりアストロサイトはNon-NGFtypeのcholinergic neurotrophic activityを有することが明かとなった。また、中脳にACMを作用させTyrosine hydroxylase陽性細胞数算定したところでは、ACMの効果は明かではなかった。
培養アストロサイトはIL-1beta、TNF-alphaの刺激によりN-CAMの発現を増強した。さらに、刺激したアストロサイト上に中隔野神経細胞を培養し、抗NGFreceptor抗体にて染色し、神経細胞突起の長さを測定し検討したところ明な効果は認められなかった。
以上により、アストロサイトはNGFのみでなく、Non-NGF typeのcholinergic neurotrophic activity、接着因子N-CAMを有し、これは脳損傷時誘導されるサイトカインにより増強される。こうしたアストロサイトの作用は損傷時の神経修復に重要な役割を有していると考えられた。

報告書

(1件)
  • 1993 実績報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] 左合正周 他: "Cytokineにより活性化されるastrocyteのneurotrophic activity-脳幹コリン作動性ニューロンに対する作用-" 神経化学. 32. 396-397 (1993)

    • 関連する報告書
      1993 実績報告書
  • [文献書誌] 吉田一成、左合正周、他: "サイトカイン、glucocorticoidによるアストロサイトのNGF、NCAM発現調節" 神経化学. 32. 412-413 (1993)

    • 関連する報告書
      1993 実績報告書
  • [文献書誌] 左合正周、他: "髄液のneurotrophic activity;手術前後の変化およびastrocyteのneurotrophic activityとの関連" 神経免疫研究. (in press).

    • 関連する報告書
      1993 実績報告書

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公開日: 1993-04-01   更新日: 2016-04-21  

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