研究概要 |
12日目鶏胎児(1実験系で5羽使用)の脛骨(10本)遠位より実体顕微鏡下に微小手術器セットを用い骨端軟骨成長帯を取り出した。この際、軟骨膜は可及的に除去した。まず初めに、今回は、機械的刺激に最も影響を受け安いと考えられる肥大軟骨細胞層を取り出し、その小片を、メスでさらに細かく砕いた後、トリス緩衝駅(pH7.4)に溶解した0.3%コラ-ゲナーゼで、震盪下(200rpm)で37°C、1時間インキュベートし、肥大軟骨細胞を単離した。同細胞を20,000個/Falcon 60mm dishで播種し、9日間単層培養しconfluentになった細胞を使い実験した。コントロール(大気圧下)の培養では、本細胞形質として特徴的なX型コラーゲンと基質小胞を大量に産生した。実験系として、慢性的な機械的刺激を想定し、ガス層を0.3Hzの頻度で、150g/cm^2の圧が加わる様に24時間(胎児における筋収縮による最大生理学的圧力に近似)刺激した。【結果】今回の条件では、機械的刺激による特徴的な細胞形態変化、細胞分裂数の変化、コラーゲン/基質小胞産生の変化は有意に出現しなかった。今後は、(1)刺激の条件(頻度・圧力・時間)を変え、(2)分化度の違う細胞(円形・扁平軟骨細胞)においても研究を継続する予定でいる。
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