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血管内皮細胞に対するサイトカイン作用の臓器特異性

研究課題

研究課題/領域番号 05771157
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 麻酔・蘇生学
研究機関和歌山県立医科大学

研究代表者

前田 浩  和歌山県立医科大学, 麻酔学教室, 助手 (80199629)

研究期間 (年度) 1993
研究課題ステータス 完了 (1993年度)
配分額 *注記
900千円 (直接経費: 900千円)
1993年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
キーワード血管平滑筋 / NO合成酵素 / IL-1beta
研究概要

手術などの外科的侵襲が加えられた生体には急性相反応と呼ばれる物が惹起される。この急性相反応において、IL-1、IL-6、およびTNF等のサイトカインが血中に遊離され、これと術中、術後の臓器機能不全との関係が示唆されている。このサイトカインはラットの大動脈平滑筋において、NO synthaseの誘導によりNO産生の増加を来たし血管拡張を引き起こすことが知られている。今回、諸臓器の摘出血管においてサイトカインのNO synthase誘導に臓器血管特異性があるか否かを明らかにすることにより、術中、術後の臓器血流異常におけるサイトカインの役割を検討した。
1.摘出家兎脳底、大腿、腎および上腸間膜動脈の輪状標本を95%O2、5%CO2混合ガスを通気したKreb´s Ringer液中に至適張力を負荷して懸垂し、その等尺性張力を測定した。各標本において、アゴニスト収縮(脳底動脈:KCl(30mM)、ヒスタミン(10^<-8>〜3×10^<-4>M)、脳底動脈以外:KCl(30mM)、フェニレフリン(10^<-8>〜3×10^<-5>M)の及ぼすIL-1beta(20ng/ml)5時間暴露の影響を求めた。
2.IL-1beta暴露による収縮抑制効果は内膜の有無で差はなかった。IL-1beta5時間暴露により全ての標本においてアゴニスト収縮の抑制が見られた。収縮抑制の程度は脳底、大腿、および腎動脈に比して、上腸間膜動脈が有意に大きく、脳底、大腿、および腎動脈の間には有意な差はなかった。
3.以上の結果より、IL-1betaはラットの大動脈平滑筋と同様に家兎の脳底、大腿、腎および上腸間膜動脈の平滑筋においてもNO synthaseの誘導が行われることが示された。また、上腸間膜動脈における収縮抑制作用が他の部位の抑制作用よりも強いことから、術中、術後の臓器血流異常においてIL-1betaが何らかの役割を担っていることが示唆される。

報告書

(1件)
  • 1993 実績報告書

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公開日: 1993-04-01   更新日: 2018-06-07  

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