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鼻腔の呼吸形成に与える影響 入力神経機構の解析

研究課題

研究課題/領域番号 05771295
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 耳鼻咽喉科学
研究機関旭川医科大学

研究代表者

野中 聡  旭川医科大学, 医学部, 講師 (50180758)

研究期間 (年度) 1993
研究課題ステータス 完了 (1993年度)
配分額 *注記
900千円 (直接経費: 900千円)
1993年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
キーワード鼻腔 / 呼吸ニューロン / 呼吸リズム / Flow刺激 / 冷気刺激 / 除脳ネコ / 入力機構
研究概要

脳幹に局在する呼吸ニューロンの一部は脊髄にその軸索を投射して、呼吸筋支配運動ニューロンの活動を直接的あるいは間接的に駆動し呼吸運動を制御する。一方、鼻腔のもつ生理的機能の一つとして呼吸のリズムや深度を修飾し最適呼吸の形成に関係することをが知られている。我々は鼻に加えられた刺激がどの様な機序で呼吸形成に影響を与えるのか解明することを目的として一連の実験を行なってきた。これまで得られた実験成績より、1)鼻腔刺激(Flow刺激)は呼吸頻度を減少させ、呼吸振幅を縮小させる。2)孤束核近傍(DRG)に存在する吸気ニューロンは鼻腔刺激により発射頻度を減少する。3)疑核近傍(VRG)に存在する呼気ニューロンは発射頻度を変化させないこと、などが明らかとなった。本研究ではこれまでの研究を発展させ、鼻腔呼吸修飾作用に関与する入力機構の解明を試み、鼻腔への最適刺激を解析するため温度刺激を加え呼吸運動の減弱動態を比較した。実験にはGOF麻酔下に脳幹より上位脳を外科的に離断した除脳ネコを用いた。鼻腔に温度の異なるFlow刺激を加え誘発される呼吸運動の減弱減少を比較し、脳幹内に存在する呼吸ニューロン活動の変化も解析した。結果は、1)Flow刺激を鼻腔に加えた場合、吸気時間が短縮し呼気時間が延長することにより呼吸頻度が減少し、それとともに横隔膜の活動振幅の減少が観察される。2)鼻腔への冷気Flow刺激(15℃)は暖気刺激(36℃)に比較して、より強い呼吸減弱効果をもつ。3)Flow刺激の強度が2L/minの場合、暖気刺激では呼気時間の延長が120%であったが、冷気刺激では320%と著名に延長した。吸気時間の短縮、横隔膜筋活動の振幅減少の程度も冷気刺激の方が強かった。4)呼吸ニューロンの発射頻度においても、同様の傾向が認められた。これらより、1)呼吸減弱運動を誘発するFlow刺激は鼻腔内に存在する温度レセプターを刺激し、その興奮が三叉神経を介して中枢に伝達されることが示唆され、2)中枢におくられた鼻腔内Flowの情報はpre-motorニューロンであるDRG,VRG呼吸ニューロンより上位の呼吸形成神経機構に伝えられ、呼吸修飾作用を引き起こすことが推測された。

報告書

(1件)
  • 1993 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] S.Nonaka etal: "The functional role of the nose to respiration" Am.J.Rhinol. 7. 183-183 (1993)

    • 関連する報告書
      1993 実績報告書
  • [文献書誌] S.Nonaka etal: "The functional role of the nose to respiration" Am.J.Rhinol. (in press).

    • 関連する報告書
      1993 実績報告書

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公開日: 1993-04-01   更新日: 2018-06-07  

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