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蝸牛電気刺激による後迷路機能評価

研究課題

研究課題/領域番号 05771355
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 耳鼻咽喉科学
研究機関慶応義塾大学

研究代表者

小形 章  慶應義塾大学, 医学部, 助手 (70194420)

研究期間 (年度) 1993
研究課題ステータス 完了 (1993年度)
配分額 *注記
900千円 (直接経費: 900千円)
1993年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
キーワード蝸牛電気刺激検査 / 後迷路機能 / 難聴
研究概要

蝸牛に通電する事により音感が得られるという事実は以前より知られていた。今日このことは高度難聴者に対する聴覚リハビリテーションとしての人工内耳に応用されている。しかしながら通電による音感の誘発は主に内耳性難聴者を対象に行われており、それらの後迷路機能と蝸牛電気刺激検査(岬角電気刺激検査:PSTと略)の結果との関係は明らかではなかった。今回は種々の聴力及び後迷路機能を有する聴神経腫瘍症例を対象とし心理学的聴覚検査結果とPSTの結果とを比較検討した。またPSTの結果をPSTscoreとしてスコア化し、これにより後迷路機能の定量的評価が可能であるかを検討した。
内耳性難聴者を対象とした場合、難聴が高度になるに従いPSTの反応が良好になるという事実が知られている。しかし今回聴神経腫瘍症例を対象としておこなった検討では難聴が高度になるに従いPSTの反応が不良になるという結果が得られた。これはPSTが難聴の進行に従い悪化してくる後迷路機能を反映している可能性があると考えられた。
また心理学的聴覚検査で後迷路機能を反映していると考えられる、語音弁別能との関係を検討したところ、語音弁別能が良好な症例ではPSTの反応が良好である傾向が得られた。また 自記オ-ジオメトリにおいて一過性閾値上昇(TTS)がみられる症例ではPSTの反応が不良である傾向がみられた。これらの結果からPSTは後迷路機能を反映しており、PSTscoreを用いることにより後迷路機能がある程度定量的に評価することが可能であると考えられた。
後迷路機能をより定量的に評価するため岬角電気刺激によるABR記録を試みたが、音感誘発に必要な刺激時間が潜時に比べて長くなるため今年度は電気刺激ABRの記録は行えなかった。さらにMLRなどを用いることにより電気刺激による音感の誘発について検討を行っていきたい。

報告書

(1件)
  • 1993 実績報告書

URL: 

公開日: 1993-04-01   更新日: 2018-06-07  

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