研究概要 |
Katoetal(1988)の方法に従って,視刺激装置に応ずるユニットから視索核(NOT)を同定し,そこにWGA-HRPを注入する。48時間の生存期間の後,灌流・固定・両側眼球を摘出,眼杯を作製,網膜を剥離し,網膜神経節細胞を標識させる一方,抗GABA抗体を用いて眼杯伸展標本を二重標識した。 ラットでは色素上皮層の残余による抗GABA抗体陽性細胞の誤標識は認められなかった。 ネコ,サルでは完全なる網膜の剥離が極めて困難であるが,部分的に採取された網膜において,網膜神経節細胞を標識することが可能で,その大きさ,分布についてはEguilibrium Res 52(岡田智幸他,1993)で発表した。 しかし,網膜内の神経伝達物質と網膜神経節細胞との関わりについては,抗GABA抗体陽性細胞が茶一黒色に標識されるために色素上皮層の細胞の残余による誤標識とまぎらわしいことが明らかになり,目下,ネコ・サルの実験で再々検討中である。
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