マウスを卵白アルブミンで能動感作する際の抗原投与の部位は腹腔よりも足底皮下の法が強い反応を引き起こした。抗原足底皮下投与による能動感作を行って作成したアレルギー性粘膜炎においては、血清中の抗原特異的lgE抗原価の上昇よりも抗原特異的lgE抗原価の上昇が著しく、人におけるアレルギー性粘膜炎モデルとは若干の相違点がある可能性が示唆された。 トルイジンブルーを用いた肥満細胞染色によりアレルギー性粘膜炎および対照動物において肥満細胞が結膜固有層で増加していた。これらの肥満細胞は、その細胞異染性の特性より結合組織型肥満細胞(MCTC)であると考えられた。 ハンセン液による好酸球の染色ではアレルギー性結膜炎において結膜固有層に好酸球の浸潤を認めたが、結膜上皮層への浸潤は認められなかった。対照動物においては好酸球は認められなかった。 前回、カプサイシン点眼液により前処置を行っておくことにより、実験的アレルギー性結膜炎の発症が予防されることを示した。今回、ポリクローナル抗サブスタンスP抗体を用いて酸素抗体法による結膜サブスタンスP陽性神経の分布を調べたところ、カプサイシン前処置眼ではサブスタンスP陽性神経繊線維が消失していることが確認された。
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