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周生期毛細胆管の発達に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 05771461
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 小児外科学
研究機関愛媛大学

研究代表者

李 俊尚  愛媛大学, 医学部, 助手 (50240403)

研究期間 (年度) 1993
研究課題ステータス 完了 (1993年度)
配分額 *注記
900千円 (直接経費: 900千円)
1993年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
キーワード毛細胆管 / 発達 / アクチンフィラメント / ATPase
研究概要

1.研究内容 胎生期および生後ラット肝組織を採取し、肝毛細胆管網の発達を形態、機能の両面から、前者は毛細胆管周囲アクチンフィラメント(以下BCAF)の発現、後者は胆汁酸分泌能を反映する毛細胆管膜Mg2+,Ca2+-ATPase活性(以下ATPase)を各々指標として組織細胞化学的に調べた。
2.研究結果 肝毛細胆管は、胎生13日よりBCAFと微絨毛の乏しい未成熟な毛細胆管が出現しており、一部ではBCAFと微絨毛の豊富な成熟した形態の毛細胆管が形成されている。以後、経日的に毛細胆管は増加(延長)し、成熟形態の毛細胆管が占める割合も増えていく。全体として胎生19日頃より網状構造を示しはじめ、生後1週間で毛細胆管網は完成する。一方、ATPase活性は胎生19日より一部の毛細胆管膜に出現しはじめ、出生直前(胎生21日)から直後にかけて活性を示すものが急増し、生後5日目には約90%の毛細胆管が陽性、生後2週間で成熟ラットと同様に、ほぼ全てのものが活性を示した。
以上より、ラット毛細胆管は胎生肝の出現早期より形成されはじめ、形態的には漸増的発達を示し、胆汁酸分泌機能を示すATPase活性は出生前後に急増することが判った。
3.臨床例への応用 研究過程において、同一肝組織からBCAFとATPase活性を同時に検出する二重染色法を独自に確立できたので、臨床例にも応用した。生後4カ月の胆道閉鎖症男児の手術時、対照として非肝疾患乳児の手術例に採取した肝組織を調べた。症例が少なく、現時点では、胆道閉鎖症の成因と直接関連ずける所見は不明であるが、肝障害の強い部位に応じて、BCAFの乱れと毛細胆管ATPase活性の低下傾向が観察され、毛細胆管網の障害、毛細胆管レベルでの胆汁酸分泌の判定などに有用と考えられた。

報告書

(1件)
  • 1993 実績報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] 李 俊尚: "Double staining of F-actin and Mg2+,Ca2+-ATPase in rat hepatocytes by NBD-phallacidin and enzyme histochemical techniques" Acta Histochemica et Cytochemica. 26. 245-248 (1993)

    • 関連する報告書
      1993 実績報告書
  • [文献書誌] 李 俊尚: "Development of the bile canalicular system in rat liver:with special refference to bile canalicular actin filaments and Mg2+,Ca2+-ATPase activity" Acta Histochemica et Cytochemica. 26. 337-347 19GA03:李 俊尚 (1993)

    • 関連する報告書
      1993 実績報告書
  • [文献書誌] "胆道閉鎖症の成因をめぐってラット胎仔を用いての検討" 外科治療. 70. 118-119 (1994)

    • 関連する報告書
      1993 実績報告書

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公開日: 1993-04-01   更新日: 2018-06-07  

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