• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

局所麻酔剤による咀嚼筋細胞機能障害-特に咬筋細胞内Ca動態との関連-

研究課題

研究課題/領域番号 05771531
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 機能系基礎歯科学
研究機関神奈川歯科大学

研究代表者

高橋 俊介  神奈川歯科大学, 歯学部, 助手 (60206810)

研究期間 (年度) 1993
研究課題ステータス 完了 (1993年度)
配分額 *注記
900千円 (直接経費: 900千円)
1993年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
キーワードブピバカイン / メピバカイン / リドカイン / 筋小胞体(SR) / 筋形質膜(SL) / カルシウム / 咬筋
研究概要

本研究は、アミド型局所麻酔薬による咀嚼筋に対する系統的障害特性を単離筋形質膜(SL)、筋小胞体(SR)を用い、その膜系機能に対する効果について精査しようと計画されたものである。得られた研究結果は以下のとおりである。
ニュージランド白色家兎(2-2.5kg)の右則の咬筋に1%局所麻酔薬(ブピバカイン、メピバカイン、リドカイン)を、対照として左側咬筋に0.9%salineをそれぞれ投与し,1、3、5そして10日後に摘出した左右咬筋から筋小胞体(SR)と筋形質膜(SL)をそれぞれ分離した。oxalate存在下でSRのCa uptake velocity と Ca-ATPase活性を測定した場合、そのcoupling ratio はブピバカイン投与3日後に著明に低下し、この低下はブピバカインで最も顕著であった。このような効果は、メピバカインでも若干みられたがリドカインではみられなかった。ブピバカイン投与3日後に調製分離したSRでは:1)定常状態Ca uptake(oxalate非存在下)とCa permeabilityに低下がみられたが、メピバカイン、リドカインではみられなかった。2)これらの低下は、ベラパミル(0.125mg/ml)0.5mlを予め処置することによって抑制された。また、3)^<32>P遊離速度(V)、総リン酸化中間体(EP)量およびturnover number(V/EP)は不変であった。ベラパミルの効果は、ブピバカイン投与3日後の咬筋ホモジネートCa uptakeにおいても再現された。ブピバカインはin vitroで:1)濃度依存性(0.5-50mM)にSR定常状態Ca uptakeを低下させ、2)この低下は、SRのCa放出チャンネルを閉口させる条件のライアノジン(750mM,10分間処置)およびプロカイン(2mM)で抑制された。SLのNa,K-ATPaseとNa-Ca exchange活性はSRのCa uptakeと同様、ブピバカイン投与3日後に著明な低下を示した。ブピバカインのSL機能に対する効果もベラパミルで抑制された。
以上より、ブピバカインのSR Ca輸送を低下させる効果は、Ca permeability,oxalate entryそしてCa pump unitに関連するATPase反応段階とは独立したものであり,ゲートチャネルからのCa放出増大に一部依存している可能性がある。また、SLの酵素および交換体タンパク機能もブピバカインによって抑制を受けるが,SRの場合でもSLの場合でも,L-型チャネルを介するCa流入の増大がブピバカインによる骨格筋機能障害にリンクしていることが示唆された。

報告書

(1件)
  • 1993 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Shun-suke Takahashi: "Evidence for generation of hydroxyl radical from Gram-negative endotoxin itself." Dentistry in Japan. 28. 49-53 (1991)

    • 関連する報告書
      1993 実績報告書

URL: 

公開日: 1993-04-01   更新日: 2018-06-07  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi