歯内療法におけるレーザー照射の有効性に関する基礎的研究 今年度の実施結果 1.LPS溶液の吸収波長の測定 精製されたLPS(DIFCO LABORATORIES USA E.Coli 0111:B4)をパイロジェンフリー水(Flow Laboratories USA)で調整し、分光光度計(SHIMADZU社製 UV-160A)で吸収波長を測定したところ、赤外領域(975nm付近)に吸収波長のピークが認められた。 2.LPS凍結乾燥物に対するEr:YAGレーザー照射の実体顕微鏡的観察 精製されたLPS(DIFCO LABORATORIES USA E.Coli 0111:B4)に、Er:YAGレーザー手術装置DL-ELを使用し、50mJ15mmの距離にて10回照射を行い、実体顕微鏡にて観察をおこなった。 3.人工的感染歯質に対するEr:YAGレーザー照射の効果 1)人工的感染歯質の作成 便宜抜去された歯についてルートプレーニング後、矢状断に分割、Dentin pelletを作製し蒸留水、パイオジェンフリー水で、その歯の所有するLPSがQCL1000(Whittaker Bioproduct USA)で測定して検出できなくなるまで超音波洗浄をおこなったあと、デシケーターで24時間乾燥後、QCL1000(Whittaker Bioproduct USA)のLPS、E.Coli 011B4 5mu1をDentin pelletに滴下し、乾燥後、これを人工的感染歯質としてレーザー照射実験に供した。 2)レーザー照射実験 Er:YAGレーザーをLPS滴下部位に(50mJ距離15mm)照射し、この照射効果については(LPS失活化状態について)QCL1000で、残存するLPSを定量し、現在このデータの再現性について検討中である。
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