幼弱ラット(1-7週齢)及び成熟ラット(30週齢)の下顎臼歯部歯肉を採取し、細断後α-MEM培地で培養を行い5-8代継代培養した細胞を使用し、歯肉線維芽細胞の増殖様式、細胞数を位相差顕微鏡を用いて観察したが両者に差は見られなかった。 DNA合成能の測定は、幼弱ラット、成熟ラットそれぞれの細胞を48穴マルチウエルプレーチに1穴当たり2×10^3個の細胞を播種し、単層を形成するまで培養し^3H-チミジンを3μCi/mlの濃度になるように添加して1時間のパルスラベルを行い、DNAへの取り込み量から算定した。結果、両者に有意差は見られなかった。 細胞間マトリックスの産生能について、一定期間培養した培養液中に遊出したコラーゲン、プロテオグリカン、グリコサミノグリカンについて電気泳動及びモノクローナル抗体を用いて酵素免疫測定法により検討したが、いずれも絶対量の不足のために定量できなかった。 エストローゲンセレプターについては、一定期間培養した細胞をAnti-Estrgenモノクローナル抗体を使用しビオチン-ストレプトアビジンシステムによる免疫染色を行い検討したが検出できなかった。 また、培養液中にβ-Estradiol(PSL社)を10^<-2>-10^<-8>Mの濃度にそれぞれ調整し、添加したものについても同様に検討したが、結果は得られなかった。
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