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歯科用合金における腐食挙動のコンピュータシミュレーション

研究課題

研究課題/領域番号 05771697
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 補綴理工系歯学
研究機関九州大学

研究代表者

中川 雅晴  九州大学, 歯学部, 助手 (80172279)

研究期間 (年度) 1993
研究課題ステータス 完了 (1993年度)
配分額 *注記
900千円 (直接経費: 900千円)
1993年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
キーワード腐食 / アノード溶解 / コンピュータシミュレーション / 歯科用金合金 / 定電位分極 / 動的分極
研究概要

本研究では、歯科用貴金属合金の基礎となるCu-Au、Cu-Pd、Ag-Au、Ag-Pd二元系、Cu-Au-Pd、Au-Ag-Cu三元系合金の腐食挙動(定電位分極および動的分極挙動)を再現するためのシミュレーションモデルを構築した。
アノード溶解反応によって、合金の構成原子は合金表面からイオンとなって溶出する。その際の溶出の容易さを示すパラメーターとして溶出確立pを定義うる。溶出シミュレーションは、溶液に接する合金表面の個々の原子を所定の溶出確立で合金から離脱させて行う。溶出確立の値は、成分元素の標準電極電位、純金属の動的分極曲線、溶出する原子と隣接する原子との原子間相互作用の強さを考慮して定めた。さらに、動的分極挙動のシミュレーションでは非貴金属元素の選択的溶出後に合金表面に残留した貴金属元素の表面再配列によるアイランド形成過程を考慮した。
Cu-Au-Pd三元系合金においては、原子間相互作用を考慮したシミュレーションモデルによって定電位分極挙動を定性的に再現できた。
Cu-Au、Cu-Pd、Ag-Au、Ag-Pd二元系合金においては、原子間相互作用、貴金属元素の表面再配列によるアイランド形成を考慮したシミュレーションモデルによって動的分極曲線を定性的に再現できた。
Au-Ag-Cu三元系合金においては、時効処理によって二相状態となった合金の動的分極曲線を、各単相合金の動的分極曲線のシミュレーション結果をそれらの相の体積分率を考慮して重ね合わせることによって再現できた。
今回の結果は歯科用貴金属合金の腐食挙動の解明や予測に対して、コンピュータシミュレーションが有効な手段となることを示した。

報告書

(1件)
  • 1993 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] M.Nakagawa,T.Shiraishi,S.Matsuya,M.Ohta: "Computer simulations of anodic dissolution in the Cu-Au-Pd ternary alloys" J.Materials science. 28. 1199-1204 (1993)

    • 関連する報告書
      1993 実績報告書

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公開日: 1993-04-01   更新日: 2018-06-07  

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