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硬質レジン前装冠の新しい変色防止法について

研究課題

研究課題/領域番号 05771705
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 補綴理工系歯学
研究機関長崎大学

研究代表者

田上 直美 (山下 直美)  長崎大学, 歯学部, 助手 (70231660)

研究期間 (年度) 1993
研究課題ステータス 完了 (1993年度)
配分額 *注記
900千円 (直接経費: 900千円)
1993年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
キーワード歯冠用硬質レジン / ベースレジン / ベースモノマー / 色差
研究概要

歯冠用硬質レジンは、審美歯科臨床において多用されている材料でありながら審美性についてはまだ改善の余地を残している。われわれはこれまでに歯冠用硬質レジンの色調が経時的に変化することを明らかにしてきたが、その原因については不明な点が多い。本研究では変色の本態を明らかにする目的で、ベースレジンのみに注目、変色がベースレジン単体で起こり得るものか調べた。ベースモノマーとしては使用頻度の高いTEGDMA、UDMA、NPGDMA、Bis-MPEPP2.6Eの4種類を選択し、光増感剤としてカンファーキノン(以下CQ)を1.0wt%、還元剤としジメチルアミノエチルメタクリレート(以下DMAEMA)を0.5wt%加えたものを、厚さ5mm内径7mmのテフロン製枠の流し込み、光照射器デンタカラーXSで180秒照射、更に裏返して180秒照射し重合させた。硬化後上下面を一層研磨して24時間後初回の側色を行い、37℃製水中に浸漬し30日後に側色した。この結果、30日後の色調変化はTEGDMA NPGDMA、Bis-MPEPP2.6E、UDMAの順に大きく、色差DELTAEabはそれぞれ4.03、1.59、1.39、1.16であった。次に、TEGDMAにCQ1.0wt% DMAEMA0.5wt%を加えて重合させ、水中浸漬せず室温に放置するものと殺菌灯付きクリーンキャビネット内に静置する2通りについて同様に側色し、水中浸漬したものと比較した。結果、水中浸漬した群の△Eab=2.53に対し、室温放置で3.11、クリーンキャビネット内で2.41と、水や紫外線の影響は明らかでなかった。即ち、ベースレジンの変色はモノマーの種類により異なるが、従来より硬質レジンの変色の一因とされる水や紫外線の存在は、ベースレジンの段階においては変色の大きな要因とはなり得ない可能性が示唆された。今後はBPOを配合して重合することによりアミンの影響を取り除き、モノマーの種類による経時的変色の相違を明確にすると共に、フィラーとの関連についても検討する予定である。

報告書

(1件)
  • 1993 実績報告書

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公開日: 1993-04-01   更新日: 2018-06-07  

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