研究概要 |
同一固体の顔面形態を経年的に検討する場合,一定期間のインターバルを置いても資料に再現性があることが前提となる。本研究における資料はモアレトポグラフィーを用いた撮影装置より得られるため撮影時の被験者の位置あるいは撮影条件などにより再現性に誤差を生じる要因が加味される可能性がある。そこで被験者をある一定期間のインターバルを置いて資料を得,前後の資料の間における測定項目の誤差を測定し撮影の資料の精度を検討した。その結果,各測定項目は誤差がすべて1%以内であることを確認し,同一固体の顔面形態を経年的に検討する場合に得られる資料は有用であると考えられた。 次に20才代男女(男子101名,女子102名計203名)を対照群として顔面形態を客観的に分類するための示数の設定を行い,その示数を元に顔面形態の分類を行った。その結果以下のような結論を得た。 1.示数を元にした分布は男女間で有意の差として表れた。 2.設定した示数により男女はそれぞれ3群に分類された。 3.分類した3群間において測定項目間で有意の差を認めた。 次年度は以上に示した示数を元に中年および老年者の顔面を分類した上相互間の比較検討を行う予定でいる。
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