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X線CTによる顎関節症の新分類の試み

研究課題

研究課題/領域番号 05771772
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 外科系歯学
研究機関新潟大学

研究代表者

中島 俊一  新潟大学, 歯学部, 助手 (70143790)

研究期間 (年度) 1993 – 1994
研究課題ステータス 完了 (1994年度)
配分額 *注記
900千円 (直接経費: 900千円)
1993年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
キーワード顎関節症 / 画像診断 / X線CT / 骨吸収 / 骨増生 / 下顎頭前方軟組織 / low density area
研究概要

1.対象と方法:1993年4月から1994年2月の間に、臨床的に顎関節内障あるいは変形性顎関節症を疑われた新患106例に対し、軸位断にて、RBLに平行に2mmスライスで閉口位・前方位・開口位のX線CTを撮像した。
2.関節円板前方転位と骨変化との関係:(1)対象212関節中135関節(64%)に、下顎頭前方軟組織(下顎頭の前方に接する半月状の軟組織であり、densityは筋肉よりやや高い)を認めた。これは、既報のように、軸位断で検出される、前方に転位した関節円板にほぼ一致した所見である。(2)下顎頭前方軟組織の認められた135関節中、54関節(40%)に骨変化を認めた。(3)骨変化の認められた54関節中、53関節(98%)に下顎頭前方軟組織を認めた。すなわち、骨変化は関節円板前方転位に引き続き生じる病態であることが推測された。
3.所見の分類:(1)関節円板前方転位に伴う53関節の骨変化について、下顎頭の骨吸収性所見を主体とするものと、骨増生性所見を主体とするものに大別した。その結果、前者は25関節(47%)、後者は28関節(53%)であった。(2)この所見を参考に、以前の症例も含めて2回以上CTを撮像した18例について画像上の変化をretrospectiveに検討した。その結果、骨増生性所見は退行性変化を引き起こす可能性が極めて高いこと、骨吸収性所見には骨増生性所見に移行し退行性変化に至る場合と、修復性の骨改造機転を伴い適合性変化に至る場合とがあることが示唆された。(3)さらに骨増生性所見に移行する骨吸収性所見には、骨吸収部に近接して下顎頭前方軟組織内にlow density area(LDA)が認められる場合が多いことが示された。今後は、a.骨吸収性所見で軟組織内にLDAを含まないもの,b.骨吸収性所見で軟組織内にLDAを含むもの,c.骨増生性所見を呈するもの,に分類し、治療効果との関係についてprospectiveに検討を続けていく予定である。

報告書

(1件)
  • 1994 実績報告書

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公開日: 1993-04-01   更新日: 2018-06-07  

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