放射線照射が筋組織に及ぼす影響を実験的に検討する予備実験としてラットを用い、咀嚼筋を採取、ネオク-ルにて冷却した-105℃のヘキサン中にて瞬間凍結し、O.C.T.COMPOUNDに包埋し、約-20℃に冷却したクリオスタット中にて約8〜10mumの凍結横断連続切片を作製、Sudan-BlackB染色などを施し、筋線維別に分別が可能なことを確認した。さらに画像入力用のカメラと装置により、これらのプレパラートから直接に画像解析処理装置(LA-525、ピアス)に入力を可能なものとし、筋線維のタイプ別にその比率と個々の筋線維の横断面積の計測の可能性を確認した。 この測定方法は従来の判定、計測方法に比べて分析を行った筋線維数、精度のおいて格段に優れ、主観を排除することができた。なお、この分別法がオスミウム固定標本の反射電子像と対応のつくことも判明し、第48回日本口腔科学会総会(平成6年4月)に発表を予定している。 照射実験対象動物ならびに筋としては家兎咬筋とし、脳頭蓋、咽喉頭への影響を考慮し、照射時間と照射野を割り出した。それに基づき、コリメーターを選定し、既製の家兎固定具を改良し、適正な実験装着をできる様に作製した。また家兎における照射中のの麻酔薬の選定、用量設定を行った。 動物倫理委員会の許可を得しだい家兎 筋の照射実験の予定である。
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