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免疫グロブリン糖鎖の構造・機能の解明とその抗体工学的応用

研究課題

研究課題/領域番号 05771951
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 物理系薬学
研究機関東京大学

研究代表者

加藤 晃一  東京大学, 薬学部, 助手 (20211849)

研究期間 (年度) 1993
研究課題ステータス 完了 (1993年度)
配分額 *注記
900千円 (直接経費: 900千円)
1993年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
キーワード免疫グロブリン / O-結合型糖鎖 / ヒンジ領域 / レクチン / 核磁気共鳴法 / プロテアーゼ消化 / 糖鎖工学
研究概要

マウスIgG2bを主たる題材として用い、糖鎖の構造と機能に関する解析を行い以下の知見を得た。
1.シアル酸と結合する性質をもつMaackia amurensis種子由来のレクチンを用いてアフィニテフィー・カラムを作製し、IgG2bをH鎖の糖鎖構成が異なる3種類の分子種を分離することに成功した。
2.ペプチドマップ、アミノ酸分析、質量分析、単糖分析によって、IgG2bのヒンジ領域のThr-221Aに、GalNAc、GaL、および2つのNeuGcからなる○-結合型糖鎖が結合していることを明らかにした。
3.アミノ酸タイプ別に主鎖カルボニル炭素を^<13>C標識したIgG2bを用いて、^<13>C NMR解析を行った結果、この糖鎖は、ヒンジ領域の中の柔軟な部分の局所構造に影響を与えており、プロテアーゼの攻撃からヒンジ領域を保護していることを明らかにした。
4.○-結合型糖鎖が片法のH鎖にのみ結合したIgG2b分子は、プロテアーゼ消化によってFab/cフラグメント(1つのFabがFcと連結されているフラグメント)を生じることが明らかとなり、免疫グロブリン製剤の臨床応用上、重要な基礎データを提供するものと期待される。
5.C_H1ドメインを除去することによって、IgG2aにもヒンジ領域にも、一部、○-結合型糖鎖を導入することが可能であることが明らかとなった。このことは、IgGのヒンジ領域への○-結合型糖鎖の付加は、アミノ酸配列のみならず、蛋白質の高次構造によっても規定されていることを意味する。

報告書

(1件)
  • 1994 実績報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] H.Kim et al.: "Dynamical structure of the hinge region of immunoglobulin G as studied by ^<13>C nuclear magnetic resonance spectroscopy" J.Mol.Biol. (印刷中). (1994)

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書
  • [文献書誌] R.Mizutani et al.: "Molecular structural studies of effector functions of a mouse immunoglobulin G that lacks the entire C_H1 domain:Small angle X-ray scattering,nanosecond fluorescence depolarization,and stable isotope-aided NMR analyses" Mol.Immunol.(印刷中). (1994)

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書
  • [文献書誌] K.Kato et al.: "^<13>C NMR study of the mode of interaction in solution of the B fragment of Staphylococcal protein A and the Fc fragments of mouse immunoglobulin G" FEBS Lett.328. 49-54 (1993)

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書

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公開日: 1993-04-01   更新日: 2018-06-07  

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