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分子生物学的手法を用いたアミノグリコシド系抗生物質の腎毒性発現機構の解折

研究課題

研究課題/領域番号 05771973
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 生物系薬学
研究機関京都大学

研究代表者

高野 幹久  京都大学, 医学部, 講師 (20211336)

研究期間 (年度) 1993
研究課題ステータス 完了 (1993年度)
配分額 *注記
900千円 (直接経費: 900千円)
1993年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
キーワードアミノグリコシド / 腎毒性 / ゲンタマイシン / ゲネチシン / 培養腎上皮細胞 / 遺伝子導入 / 耐性 / 蛋白合成阻害
研究概要

ゲンタマイシン(GM)等のアミノグリコシド系抗生物質(AG)は感染症治療に繁用されているが、副作用として腎毒性を引き起こす。AGによる腎毒性発現機構は現在のところ不明である。本研究では、これまでにないアプローチとして分子生物学的手法を用い,AGによる腎毒性発現の生化学的機構について解析を試みた。すなわち、AGの一種であり毒性の強いG418(ゲネチシン)の構造がGMと極めてよく似ていることに着目し、培養腎上皮細胞LLC-PK1に及ぼす両AGの影響について解析するとともに、LLC-PK1細胞にG418不活化酵素をコードする遺伝子pSV2-neoを導入し、これら薬物に対する感受性をコントロール細胞と比較検討した。
1.LLC-PK1細胞におよぼすAGの影響
GMおよびG418はLLC-PK1細胞に対して、浮遊死細胞の増加、コロニー形成能・頂側膜酵素活性の低下をひき起こした。また両薬物は、細胞およびミクロソーム系において蛋白合成を阻害した。両薬物によるこれらの影響は質的に同一と考えられた。
2.pSV2-neo導入LLC-PK1細胞におよぼすAGの影響
LLC-PK1細胞にpSV2-neoをリン酸カルシウム沈澱法により導入した。遺伝子導入細胞とコントロール細胞に対するGMおよびG418の影響を比較検討したところ、遺伝子導入細胞ではG418による蛋白合成阻害効果をはじめ上述の影響が消失または軽減していた。一方、G418不活性酵素の基質とならないGMではコントロール細胞と同様の影響が見られた。蛋白合成阻害効果は、頂側膜酵素活性の低下や細胞のviability低下に先行して起こることから、これらの結果はAGによる細胞毒性ひいては腎毒性発現に蛋白合成の阻害が関与することを強く示唆しているものと考える。

報告書

(1件)
  • 1993 実績報告書
  • 研究成果

    (6件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (6件)

  • [文献書誌] T.Katsura: "Characteristics of organic cation transporter in rat renal basolateral membrane" Biochim.Biophys.Acta. 1146. 197-202 (1993)

    • 関連する報告書
      1993 実績報告書
  • [文献書誌] K.Ohoka: "p-Aminohippurate transport in rat renal brush-border membrane:a potential-sensitive transport system and an anion exchanger" Biol.Pharm.Bull.164. 395-401 (1993)

    • 関連する報告書
      1993 実績報告書
  • [文献書誌] R.Hori: "Transport of organic anion in the OK kidney epithelial cell line" Am.J.Physiol.264. F975-F980 (1993)

    • 関連する報告書
      1993 実績報告書
  • [文献書誌] M.Takano: "Transport mechanism of choline in rat renal brush-border membrane" Biol.Pharm.Bull.16. 889-894 (1993)

    • 関連する報告書
      1993 実績報告書
  • [文献書誌] S.Maeda: "Transport of organic cation in renal brush-border membrane from rats with renal ischemic injury" Biochim.Biophys.Acta. 1150. 103-110 (1993)

    • 関連する報告書
      1993 実績報告書
  • [文献書誌] M.Takano: "Transport of gentamicin and fluid-phase endocytosis markers in the LLC-PK1 kidney epithelial cell line" J.Pharmacol.Exp.Ther.(in press).

    • 関連する報告書
      1993 実績報告書

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公開日: 1993-04-01   更新日: 2018-06-07  

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