• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

非変異原性発癌物質ムスクキシレンによるグルタチオンS-転移酵素の誘導における性差

研究課題

研究課題/領域番号 05771989
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 生物系薬学
研究機関東京医科大学

研究代表者

岩田 修永  東京医科大学, 医学部, 助手 (70246213)

研究期間 (年度) 1993
研究課題ステータス 完了 (1993年度)
配分額 *注記
900千円 (直接経費: 900千円)
1993年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
キーワード非変異原性発癌物質 / ムスクキシレン / グルタチオンS-転移酵素 / 酵素誘導 / 性差 / テストステロン
研究概要

平成5年度科学研究費申請書に基づき、性腺を摘出した去勢動物を作製し、去勢動物群、去勢動物へのムスクキシレン投与群、去勢動物へのホルモン(テストステロンまたはエストラジオール)投与群、去勢動物へのムスクキシレンおよびホルモン併用投与群を組立て、さらに比較のために雌雄正常動物へのムスクキシレン投与群を作製して、マウス肝グルタチオンS-転移酵素の誘導における性差について検討した。以下に得られた結果をグルタチオンS-転移酵素の各アイソザイムごとに列記する。
1.GST Ya_3[MI,alpha class;constitutive form]について
(1)ムスクキシレン投与により、弱いが雌性のみで酵素誘導が観察された。
(2)去勢した雄性マウスにムスクキシレンを投与すると雄性の場合と同様に誘導が観察されたが、テストステロンを併用投与するとこの誘導効果は打ち消された。
従って、本アイソザイムはテストステロンによって抑制的に調節されていると考えられる。
2.GST Ya_1[alpha class;inducible form]について
(1)ムスクキシレン投与により、雌雄で著明な酵素誘導が観察されたが、その率は雄性>雌性であった。
(2)去勢した雄性でのムスクキシレンの誘導効果は、テストステロンの併用投与により増強した。
従って、本アイソザイムはテストステロンによって促進的に調節されていると考えられる。
3.GST MII[pi class]について
(1)ムスクキシレン投与により、雌性のみで誘導が起こったが、雄性では誘導は観察されなかった。
(2)雄性マウスを去勢することによって酵素含量は著明に減少した。
(3)去勢した雄性にムスクキシレンを投与すると著しい誘導が起こり、さらにこの効果はテストステロンにより増強した。
従って、本アイソザイムはテストステロンによって促進的に調節されていると考えられる。
4.GST MIII[mu class]について
(1)ムスクキシレン投与により、雌雄で同程度に著明な誘導が起こった。
(2)本アイソザイムに対するムスクキシレンの誘導効果は、去勢およびホルモン処置によって影響を受けなかった。
従って、本アイソザイムに対するムスクキシレンの誘導効果は、ホルモン非依存的に起こると考えられる。
以上の結果より、ムスクキシレンによるマウス肝alpha classおよびpi classのGSTの誘導には性差があることが明らかになり、特にこの性差にはテストステロンの存在が重要な役割を果たすことが明確になった。

報告書

(1件)
  • 1993 実績報告書

URL: 

公開日: 1993-04-01   更新日: 2018-06-07  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi