研究課題/領域番号 |
05772066
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研究種目 |
奨励研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
看護学
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研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
斉藤 やよい (1994) 東京医科歯科大学, 医学部・保健衛生学科, 助手 (40242200)
齋藤 やよい (1993) 東京医科歯科大学, 医学, 助手
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研究期間 (年度) |
1993 – 1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
900千円 (直接経費: 900千円)
1993年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
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キーワード | 心筋梗塞 / タイプA行動パターン / 食事摂取スタイル |
研究概要 |
「はやぐい」行動が狭心症発作の誘因となることはしばしば経験される。また、この「はやぐい」は過食にもつながり、これを修正することは心疾患におけるリスクファクターの除去にも重要と考える。今回は「はやぐい」行動を定量的に定義するために、摂取スタイルの分類を行ない、心筋梗塞患者の食事行動の特性について分析した。 〈対象〉 心筋梗塞で内科的治療を受け、継続的に外来通院を続けている患者のうち以下の条件を満たす者57名を対象とした。 条件(1)重篤な合併症がなく、Forrester分類I型で、日常生活に支障がないもの (2)普通食を摂取する際の咀嚼、嚥下に問題のないもの (3)撮影によるデータのバイアスを避けるため、ビデオカメラの設置された環境で行われる昼食会に過去3回以上参加した者 (4)研究に対し患者本人の同意が得られたもの 〈方法〉準備された食事を自由に摂取している場面を3台のビデオカメラで録画し、画像データから摂取スタイルの分析を行った。摂取スタイルの要因は(1)摂取量、(2)摂取時間、(3)食物を口に運んだ回数、(4)咀嚼回数、(5)咀嚼時間とし、それぞれの分時のトレンドグラムを統合して、視覚的にパターン化した食事摂取スタイルを抽出し、命名した。 〈結果・考察〉食事摂取スタイルは「前半型」「やま型」「均等型」「後半型」「U字型」「むら型」の6つに分類できた。分類の頻度は「前半型」が最も多く、口に運ぶ回数が少ないが、1回でより多くの食物を運び、より多く咀嚼することが特徴であった。この特徴はタイプA行動パターンの性急さを最も顕著に表す、「はやぐい」の特徴であり、また同時に、最も心負荷の大きな摂取方法を示すものであった。このように「はやぐい」を、摂取スタイルの特徴によって定量的に分類する方法は、客観的な情報分析につながり、修正すべき行動を視覚的に評価できるため、患者の自己洞察にも有効であり、臨床的に活用できる分類であると考えられた。
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