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機器分析による食用油脂劣化度の迅速測定法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 05780006
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 家政学
研究機関奈良女子大学

研究代表者

高村 仁知  奈良女子大学, 生活環境学部, 講師 (70202158)

研究期間 (年度) 1993
研究課題ステータス 完了 (1993年度)
配分額 *注記
900千円 (直接経費: 900千円)
1993年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
キーワード食用油脂 / 油脂 / 過酸化物価 / 近赤外分光法
研究概要

油脂は、栄養学的、食品学的、調理学的に重要な役割を果たしているが、保存時や調理時に酸化や加水分解などをうけることにより劣化しやすく、その結果、食物の風味や栄養価が低下する。この油脂の劣化を定量的に表す指標としては過酸化物価などが広く用いられている。これらの測定は滴定法や比色法などの化学分析法により行われるが、その操作は煩雑で、時間がかかるのが欠点である。一方、機器分析、特に近赤外分光法を用いた食品成分の分析が広まりつつある。この方法は操作が迅速、簡便であるという利点を有しており、主として炭水化物やタンパク質の定量分析に用いられている。本研究では、この近赤外分光法を用いて、食用油脂の劣化度を迅速、簡便に測定する方法を開発した。
性質の異なる種々の食用油脂を、各種の条件で加熱、光照射等を行うことによって劣化させ、劣化度の異なる油脂試料について近赤外分光スペクトルを測定するとともに、過酸化物価を化学分析法により測定した。こうして得られたスペクトルデータと化学分析値について回帰分析を行い、相関の高い波長を選び出して回帰式を求めたところ、過酸化物価と2082nmの吸光度との間に強い相関関係があることを見いだした。また、油脂のヒドロペルオキシドを調製し、これを油脂に加えて測定しても、同様の相関関係が見られたことから、この波長の吸収は、酸化二次生成物ではなく、ヒドロペルオキシドによるものであると考えられる。以上の結果から、近赤外分光法を用いて2082nmの吸収を測定することにより、食用油脂の劣化度のうち、過酸化物価を測定することが可能となった。この近赤外分光法による過酸化物価測定法は迅速、簡便な非破壊分析であるため、操作が繁雑な従来の化学分析法にとってかわることが期待される。

報告書

(1件)
  • 1993 実績報告書

URL: 

公開日: 1993-04-01   更新日: 2018-06-07  

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