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スプリントトレーニングによりヒトの速筋線維の割合を増加させることができるか?

研究課題

研究課題/領域番号 05780051
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 体育学
研究機関東京大学

研究代表者

久野 譜也  東京大学, 教養学部, 助手 (70242021)

研究期間 (年度) 1993 – 1994
研究課題ステータス 完了 (1994年度)
配分額 *注記
1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1993年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
キーワード筋線維 / fiber type / NMR / training
研究概要

スプリングトレーニングに伴う筋代謝の変化を様々な角度から検討するために,1回30秒間の全力ペダリング運動(ウインゲートテスト)を1日3セット(セット間休息20分),週3回,1ヵ月間実施した.また,その前後に筋生検を行い,筋線維組成,筋線維横断面積,毛細血管密度,解糖系酵素活性(PFK活性),ミオシン重鎖組成の変化を検討した.さらに,筋の酸化的能力への影響を検討するために,^<31>PNMR法により漸増負荷による疲労困憊までの運動中の筋エネルギー代謝(疲労困憊時のクレアチンリン酸濃度および細胞内pH,運動終了後からのクレアチンリン酸の回復の時定数)をトレーニング前後に検討した.
自転車での仕事量および解糖系の律速酵素であるPFKはトレーニング後に増加したことより,筋の解糖系能は向上したと考えられる.それに対し,筋線線維組成はトレーニング前後で変化がみられず,先行研究(遅筋線維から速筋線維への移行が起こる)と異なる結果であった.しかも,ミオシン重鎖組成は,HCIIbから酸化能力の高いHCIIaへの有意な移行が認められ,速筋線維1本当りの毛細血管数も有意に上昇し,^<31>PNMRのデータは筋の酸化的能力(ミトコンドリア能)の向上を示した(運動中のクレアチンリン酸濃度の低下抑制,運動後のPCr回復時定数の短縮;これらのパラメータの変動はミトコンドリア能の向上を示すと考えられている).
したがって本研究の結果は,筋線維タイプの移行という観点からみると,スプリントトレーニングは先行研究と異なり,酸化能の高い筋線維タイプへの移行を生じさせることを示唆している.これは,持久的トレーニングと同様な反応であり,最近筋力トレーニングでもこの傾向が認められている.また,筋のミトコンドリア能(酸化能力)の向上および速筋線維における毛細血管数の増加は,筋線維のタイプの移行の結果と一致し,さらに短時間で多量の乳酸を生じる運動(スプリント)のパフォーマンスは,筋の酸化能力の向上が重要であることを示唆ししている.

報告書

(1件)
  • 1994 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Kinno.S et al.: "Increase of muscle oxidative capacity after sprint training in human" Med.Sci.Sports Exerc.26(in press). (1994)

    • 関連する報告書
      1994 実績報告書

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公開日: 1993-04-01   更新日: 2018-06-07  

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