研究概要 |
本研究で得られた成果の概要を以下の1-3にまとめる。 1.3次元配線領域に対する詳細配線手法の開発:ネットの端子が異なる層に散在する3次元配線領域に対しネットの集合を現在配線しているカラム以降に現れる端子がどの垂直層からでているかによってZ上昇ネット,Z直進ネット,Z下降ネットの3種類に分類し,カラムごとに高速に配線する3次元グリーディーチャネルル-タを開発した。更に従来手法との比較により性能評価を行った。実験の結果,従来手法に対し解の質を落とさずに計算時間を大幅に短縮することが可能となった。 2.3次元多層配線結果を表示するグラフィック端末システムの開発:上述のル-タを開発するにあたり,現有のUNIXワークステーション(モノクロ)では表示することが難しい3次元多層配線結果を,イーサネットを通して接続されたパソコン上で高解像度カラー表示を行うグラフィック端末システムを開発した。本システムでは表示画面上でネットの検索などができる機能を持っている。 3.3次元配線領域に対する概略配線手法の開発:3次元配線領域をグラフ表現するため,新たに3次元チャネルグラフを導入した。このチャネルグラフでは同一チャネル内でのネットの層間の移動を表すことができる。また3次元チャネルグラフを用いて大域的層割当てを行う概略配線アルゴリズを開発した。
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