研究概要 |
本研究では、ニューラルネットワークを用い、顔画像からの男女識別の実験を行った。また、男女識別が顔の骨格情報によっているとの仮説から、対象を顔の画像から頭蓋骨画像に変更し、男女識別およびどの部分が影響しているかについて実験を行った。 1.顔画像変形を利用した典型顔の探索 グラフィックス処理により、ニューラルネットワークに学習させた顔データの鼻などの造作物を変形させ、男女識別実験を行った。結果として、目を大きく変形させると女性らしくなり、鼻を大きくすると男らしくなるというデータが得られた。 2.異なる解像度画像を用いた頭蓋骨画像からの男女識別 解像度の異なる頭蓋骨画像からの男女識別実験を行った。画像データ数は、男女それぞれ10個で行い、未学習データによって認識テストを行った。解像度は、8×8,16×16,32×32,64×64のサイズで行い、最高75%の正解率を得た。この結果、いままで不可能とされてきた頭蓋骨画像からの男女識別が可能であることがわかった。また、学習済みネットワークに対する入力パターン変化による反応を調査することによって、目の周囲と額付近の情報が男女識別に関連することが判明した。
|