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小胞輸送を媒介するN-エチルマレイミド感受性因子複合体の精製

研究課題

研究課題/領域番号 05780439
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 構造生物化学
研究機関大阪大学

研究代表者

多賀谷 光男  大阪大学, 産業科学研究所, 助手 (30179569)

研究期間 (年度) 1993
研究課題ステータス 完了 (1993年度)
配分額 *注記
900千円 (直接経費: 900千円)
1993年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
キーワード小胞輸送 / N-エチルマレイミド / 膜融合
研究概要

分泌系蛋白質の細胞内輸送は角オルガネラをつなぐ小胞によって媒介されている。N-エチルマレイミド感受性因子(NSF)は、最初ゴルジ体内小胞輸送に関与する因子として発見、精製されたが、後に小胞体からゴルジ体への輸送やエンドソームの融合にも関与することが明らかにされ、小胞輸送の中心的役割を担う蛋白質であると考えられている。NSFはSNAPと呼ばれる膜表在性蛋白質と膜内在性のSNAPレセプターとの複合体を形成して膜に結合している。私たちは今年度の研究によって、NSFがシナプス小胞にも存在することを生化学的、形態学的に明らかにし、この蛋白質が神経伝達物質のエキソサトーシスにも関与している可能性を示唆した。
また、ヒト脳NSFのクローニングに成功し、アミノ酸の推定一次構造においてチャイニーズハムスター卵巣細胞のNSFと97%もの相同性があることがわかった。更に、各臓器におけるmRNAの発現量を調べたところ、NSFは脳において最も多く発現していることが明らかとなった。これらの知見および肝臓からゴルジ体が比較的きれいに精製できることを考慮して、NSF複合体をラット脳および肝臓より精製することを試みた。まず最初に、NSFのシナプス小胞への結合様式について調べた。ゴルジ体のNSFはATP・Mg^<2+>の添加によって膜より遊離してくるが、シナプス小胞に結合したNSFはこの条件では膜から遊離せず、可溶化にはコール酸やデオキシコール酸のようなイオン性の界面活性剤が必要であった。現在、可溶化したNSF複合体の精製を進めている。ラット肝臓のNSFは非イオン界面活性剤であるTriton X-100で可溶化された。このNSFは20Sの沈降計数を持つことから複合体として存在することは確実であり、現在この複合体の精製も進めている。

報告書

(1件)
  • 1993 実績報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] 多賀谷 光男: "細胞内小胞輸送を司るN-エチルマレイミド感受性因子(NSF)の構造と機能" 生物物理. 34(印刷中). (1994)

    • 関連する報告書
      1993 実績報告書
  • [文献書誌] M.Tagayaほか: "Correlation between Phospholipase A_2 Actirity and Intra-Golgi Protein Transport Reconstituted in a Cell-free System." FEBS Lett. 324. 201-204 (1993)

    • 関連する報告書
      1993 実績報告書
  • [文献書誌] 吉森 保 ほか: "小胞輸送選別の分子機構:真核細胞の分泌経路" 蛋白質核酸酵素. 38. 927-938 (1993)

    • 関連する報告書
      1993 実績報告書

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公開日: 1993-04-01   更新日: 2018-06-07  

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