今年度の実施結果 1.大量サンプルの精製に先だって少量のサンプルより精製ステップの検討を行い、硫安分画、疎水クロマトグラフ、陰イオンクロマトグラフ(1)、陽イオンクロマトグラフ、までの精製ステップを確立した。 2.次に陰イオンクロマトグラフ(2)で得られたいくつかの分画を更にゲル濾過クロマトグラフにかけてメジャーピークを単離したが、この段階でNIL-3活性は分散してしまった。この段階の幾つかのサンプルについてアミノ酸配列を決定したところ、プレアルブミンであることが判明した。 3.そこでプレアルブミンのNIL-3活性について検討したが、プレアルブミンにNIL-3活性は検出できなかった。但し、マウスのプレアルブミンは市販品が存在しない為、ヒトのプレアルブミンを使用した。 4.最終段階にまで精製を進めるため、NIL-3の精製源を約10リットル集めた。 今後の展開に関する計画 1.陰イオンクロマトグラフ(2)の段階で活性分画が分散してしまったので、メジャーピークとして活性分画を得るための条件を再検討する。 この条件検討の為に、ある程度のサンプル量を準備中である。 2.今回の予備精製で、最終段階近くまでプレアルブミンがメジャーピーク中に混ざってくることが判明したので、プレアルブミン除去の方法を検討する。 3.マウスのプレアルブミンについてもNIL-3活性を検討する必要がある。 4.最終段階までの精製めどがついたところで、サンプル取得時に得られた細胞よりライブラリーを構築する準備を進める。
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