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酸性リン脂質膜上のポリリジンの構造

研究課題

研究課題/領域番号 05780476
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 生物物理学
研究機関名古屋大学

研究代表者

高橋 浩  名古屋大学, 工学部, 助手 (80236314)

研究期間 (年度) 1993
研究課題ステータス 完了 (1993年度)
配分額 *注記
900千円 (直接経費: 900千円)
1993年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
キーワード生体膜 / 酸性リン脂質 / 膜タンパク質 / タンパク質・脂質相互作用 / 不飽和脂肪酸
研究概要

本研究は生体膜における表存性膜タンパク質と酸性リン脂質膜との相互作用をポリリジンをモデルタンパク質として、モデル系でその物理的性質を調べることで明かにすることを目的に行われた。
ポリリジンと酸性リン脂質との相互作用の従来の研究では、リン脂質としては飽和脂肪酸を側鎖にもつものが主に用いられてきた。本研究では、2位の脂肪酸側鎖が不飽和のオレイン酸のパルミト-オレインホスファチジン酸(POPA)を用いて実験を行った。
示差走査熱量計(DSC)によりPOPA・ポリリジン系でPOPAに対するポリリジン量を変えていき、この系の相転移について調べた。その結果、POPA分子に対するリジン残基の数が1以下では、明確に2つの異なるピークがDSCのサーモグラムに現れ、この系はポリリジンの作用している領域(POPA・ポリリジン複合体領域)とそうでない領域(POPA領域)とに相分離することが示された。また、リジン残基/リン脂質>1.5の条件では、相分離は観察されず単一のブロードな転移がDSCで観察された。以上の結果は、我々が以前、飽和の酸性リン脂質ジミリストイルホスファチジン酸(DMPA)で得られた結果と同様である。また、DMPA・ポリリジン系で観察されたDMPAに対しポリリジン(のリジン残基)が過剰になるような場合、DMPAからのプロトンの解離が観察されたが、POPAの場合でも同様な結果が得られた。ただし、解離するプロトンの量はやや違うようである。現時点では、リン脂質の脂肪酸側鎖の飽和、不飽和の差はポリリジンの相互作用に大きく影響与えないようである。しかし、本研究の主眼であるポリリジンの酸性リン脂質膜上での2次構造についてはさらに、研究を進める必要があり、現在研究が進行中である。

報告書

(1件)
  • 1993 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Ichiro Hatta: "Phase Transitions and Polymorphism in Phospholipids" Phase Transitions. 45. 157-184 (1993)

    • 関連する報告書
      1993 実績報告書
  • [文献書誌] 高橋 浩: "モデル生体膜のミクロ構造" 表面. 31. 589-599 (1993)

    • 関連する報告書
      1993 実績報告書

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公開日: 1993-04-01   更新日: 2018-06-07  

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