研究課題/領域番号 |
05780500
|
研究種目 |
奨励研究(A)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
分子生物学
|
研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
岩崎 博史 大阪大学, 微生物病研究所, 助手 (60232659)
|
研究期間 (年度) |
1993
|
研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
|
配分額 *注記 |
1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
1993年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
|
キーワード | 相同組換え / Holliday構造 / RuvC / エンドヌクレアーゼ / DNA修復 / DNA結合蛋白質 / RecABタンパク質 / RuvAタンパク質 |
研究概要 |
相同組換えの中間体と考えられているHolliday構造は二分子の二重鎖DNAがそれぞれ相補鎖を交換してX字型構造となった構造をしている。この中間体がDNAの交差部位で切断されると組換え体が生じると考えられており、我々は、RuvCタンパク質はこの反応に関与するエンドヌクレアーゼであることを証明してきた。本研究では、RuvCエンドヌクレアーゼの作用機序を明かにすることを目的とし、合成オリゴヌクレオチドで作成したHolliday構造のモデル基質を用いて解析した。その結果以下のことを明かにした。 ○RuvCは、4本の単鎖DNAが互いに交差しX字型となった構造のジャンクションに特異的に結合し、Y字型DNAや通常の二重鎖DNAに対するアフィニティーは弱い。 ○RuvCは、X字型DNAのジャンクションに相同性がある場合のみ切断するが、相同性の有無は結合反応に影響しない。 ○切断反応にはMg^<++>などの2価の陽イオンを必要とするが、結合反応は陽イオンの要求性はない。 ○Y字型DNAは結合アフィニティーが弱いにもかかわらず、X字型DNAと同様に良く切断された。但し、この場合もY字型DNAのジャンクションに相同性が必要であった。 以上のこと等から、RuvCエンドヌクレアーゼの作用機序について次のように提案した。RuvCのHollidayジャンクション対する結合と切断反応は、独立したモードである。相同性を持つ場合のみX字型及びY字型DNAが切断されるということから、合成Holliday構造の取り得る特殊なトポロジーの場合のみRuvCの基質となると考えられる。このことは、真のHollidayジャンクションの構造を理解するうえで重要なキ-となると思われる。
|