• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

肺呼吸における換気・血流動態の解明と人工呼吸法の最適化

研究課題

研究課題/領域番号 05780656
研究種目

奨励研究(A)

配分区分補助金
研究分野 医用生体工学・生体材料学
研究機関龍谷大学

研究代表者

和田 成生  龍谷大学, 理工学部, 助手 (70240546)

研究期間 (年度) 1993
研究課題ステータス 完了 (1993年度)
配分額 *注記
900千円 (直接経費: 900千円)
1993年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
キーワード肺呼吸 / 肺循環 / 人工呼吸 / シミュレーション
研究概要

人工呼吸をはじめとして種々の呼吸状態における肺内のガス圧力が、肺循環系の血流動態に及ぼす影響を、シミュレーションと実験の両面から調べた結果,以下の研究成果が得られた.
1.家兎肺内にガス圧力を負荷したときの肺循環系の血流量をinsituの状態で測定しガス圧が血流特性に与える影響を実験的に調べた.その結果,肺内のガス圧力を負荷させることにより,肺循環系の血流量が顕著に減少することがわかった.
2.分岐構造を有する肺動脈および肺静脈血管系と,ネットワーク構造を有する肺胞毛細血管系とを連結させた肺循環系全体の血流モデルを構築した.そこでは,血管に外圧として作用する肺内のガス圧力による血管の弾性変形を考慮した.さらに,肺胞毛細血管系における肺胞気と血液とのガス交換を表す力学モデルを構築し,血流モデルと連成させた.
3.これまでに報告されている形態や血管の弾性特性を用いて,肺循環モデルに基づくシミュレーションを行った.肺内のガス圧力を負荷した場合,血流量の減少は家兎肺を用いた実験結果と定性的に一致していることが確認された.さらに,血圧を動的に変化させたときの血圧分布など,直接的には測定が不可能な肺循環内部の力学的特性をシミュレーションを通じて調べた.その結果,ガス圧力が負荷された場合,血管内の血圧も上昇し,それにより血管が潰れるのを防止するメカニズムを示した.
4.肺呼吸-肺循環連成モデルによる人工呼吸のシミュレーションを行い,吸入ガス圧力による血流量の低下が,肺のガス交換機能全体に与える影響を調べた.その結果,吸入するガス圧力の振幅を増加させると,呼吸運動による換気機能は向上するが,血液流れによる循環器機能が低下することがわかった.このようなガス交換に対するTrade-offの関係に基づいて,人工呼吸時の最適な換気条件が存在することを示した.

報告書

(1件)
  • 1993 実績報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (3件)

  • [文献書誌] 和田 成生: "人工呼吸における肺循環系の血流特性(摘出肺による実験的検討)" 日本機械学会講演論文集. 940-5. 230-231 (1994)

    • 関連する報告書
      1993 実績報告書
  • [文献書誌] Shigeo Wada: "Computational Respiratory Mechanics Approach to Optimal Artificial Ventilation" Computational Biomedicine(Eds.K.D.Held et al.)CompuatTional Mechanics Publications,SouthamptonU.K. 133-140 (1993)

    • 関連する報告書
      1993 実績報告書
  • [文献書誌] 和田 成生: "肺内圧負荷時の肺循環血流特性" 日本機械学会講演論文集. (1994年3月発表予定).

    • 関連する報告書
      1993 実績報告書

URL: 

公開日: 1993-04-01   更新日: 2018-06-07  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi