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行動生態学的解析を用いた現生および化石介形虫感覚子の機能形態に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 05804043
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 生態
研究機関静岡大学

研究代表者

阿部 勝巳  静岡大学, 理学部, 助教授 (80151091)

研究期間 (年度) 1993
研究課題ステータス 完了 (1993年度)
配分額 *注記
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1993年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
キーワード介形虫 / ウミホタル / 感覚子 / 生物発光 / 性的二型 / 行動生態
研究概要

本研究は萌芽的研究として、申請し採択された。本研究の当初の目的は、介形虫の背甲に見られる感覚子の機能を、その形態と行動パタンの観察とを通して推定することにあった。介形虫の運動パタンと行動様式とを観察するために、交付された補助金によって、ヴィデオ観察装置を購入した。この装置の中には暗視撮影装置も含まれたが、試みに夜間に野外でウミホタル(介形虫の一種)の発光パタンを観察してみたところ、興味深い事実を見いだした。それは、ウミホタルの雄が求愛シグナルとして、海底から海水表面に泳ぎあがってきて、螺旋旋回をしながら発光するというものであった。そこで、感覚子の機能形態に関する研究の一環として、ウミホタルの感覚受容器にみられる性的二型現象の研究を始めた。本種では、第一触角の剛毛の数に、性的二型が顕著にあらわれているが、第一触角または化学受容器でもあり(近年、他の甲殻類でも化学受容器の機能形態学的研究が進展をみせている)、水槽内で餌を与えると、第一触角をぴんと前方に張り出して化学的刺激を受容しようとするのが見られる。剛毛の数の差は、受容能力にも影響を与えると推察されるため、摂餌行動に雌雄の差が見られるかもしれない(今後の課題のひとつ)。
ウミホタル生物発光の同種内シグナルとしての生態学的意義は、本研究費により実現した瀬戸内海・九州地方の介形虫採集調査旅行の過程で明らかにすることができた。またウミホタルの場合には、生物発光と心臓の発達との間に思わぬ関係があることが分かった。これらの成果は、アメリカ動物学会、日本古生物学会での講演、および論文と著書によってその一部を報告した。

報告書

(1件)
  • 1993 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (2件)

  • [文献書誌] Katsumi Abe: "Significance of a heart in the Myodocopa(Ostracoda):exempufied by the peculiar morphology and ecology of a luminescent species." American Zoologist. 33(5). 81 (1993)

    • 関連する報告書
      1993 実績報告書
  • [文献書誌] 阿部勝巳: "海蛍の光-地球生物学に向けて" 筑摩書房, 214 (1994)

    • 関連する報告書
      1993 実績報告書

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公開日: 1993-04-01   更新日: 2018-06-07  

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