研究課題/領域番号 |
05805005
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
応用光学・量子光工学
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研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
大頭 仁 早稲田大学, 理工学部, 教授 (10063520)
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研究期間 (年度) |
1993 – 1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
2,100千円 (直接経費: 2,100千円)
1994年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
1993年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
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キーワード | 視覚 / 調節 / 安静位 / 空間周波数 / 眼球運動 / オプトメーター / 生理光学 |
研究概要 |
人間の視覚系における焦点調節機構の解明をめざし、最も基本的な特性である焦点調節応答の空間周波数依存特性と視点位置依存特性を赤外線オプトメータを用いて実測した。その結果、指標物体の空間周波数構造や局所的像構造の違い(視点位置の違い)に依存して焦点調節状態が変化していることを再度定量的に確認することができた。 焦点調節応答実測データから焦点調節誤差の導出に関して検討したところ、従来の調節ラグとは異なった焦点調節誤差が生じている可能性がかんがえられ、この考えに従うと、正弦波空間周波数の低下とともに焦点調節誤差が単調増加することが明らかであった。すなわち、低空間周波数構造の物体程その網膜像ではボケの程度が増加するという結果になった。これを空間周波数依存特性と呼ぶことにする。従って、低空間周波数物体を観測する場合には、高空間周波数成分を含む例えばエッジ部に視点を置いたときに明らかにその網膜像のボケ量が減少し、焦点調節誤差が小さくなる。これを視点位置依存性と呼ぶことにする。 また、一般的には変動しないと考えられていた調節安静位も空間周波数に依存して変化することが示された。すなわち、調節安静位は調節刺激が全く存在しない場合の安定点として定義されるものであり、何らかの視覚刺激が存在する通常の環境においては特に大きな意味をもたず、また調節誤差とも無関係であるという結論をえた。 今後は、さらに詳細な検討とそのモデル化を行う予定である。
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