研究課題/領域番号 |
05805032
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
電子・電気材料工学
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研究機関 | 理化学研究所 |
研究代表者 |
石橋 幸治 理化学研究所, 半導体工学研究室, 研究員 (30211048)
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研究分担者 |
MICHAEL Stop 理化学研究所, 国際フロンティア, 研究員
JONATHAN Bir 理化学研究所, 国際フロンティア, 研究員
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研究期間 (年度) |
1993
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研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
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配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1993年度: 1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
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キーワード | 量子ドット / クーロンブロッケード / 磁気クーロン振動 |
研究概要 |
量子ドットを作製し、その電子構造および電子輸送構造における単電子効果を、理論的、実験的に調べた。量子ドットは2次元電子ガス基板上に電子ビーム露光法およびリフトオフ法を用いて金属ゲートを作製することにより実現した。量子ドットのパターンとしては、第3ゲートを持たない単純な構造と、それを有する複雑な構造も作製した。後者においては、その作製プロセスを確立するにとどまったが、前者において単電子効果に関わる物性を測定できた。量子ドットの電子構造は、シュレディンガー方程式とポアソン方程式を自己無頓着に解くことにより求めた。これによりドットの出入口のポテンシャルバリアの高さを定量的に知ることができる。ポイントコンタクトのポテンシャルバリアを高くして、ドットを孤立させた状態で、磁気抵抗に周期的振動を観測した。この振動は10mK程度の極低温から1K程度まで観測されるが、熱サイクル等に影響され易くいろいろな周期のものが観測される。ドットが閉じた状態は量子ゆらぎが単電子の充電エネルギーよりも小さくなり、クーロンブロッケードの効果が重要になる領域である。クーロンブロッケードを考慮した電子構造のモデルにより、この振動が磁気クーロン振動であることを明らかにした。観測される温度範囲も、推定される容量と定性的に一致している。半導体内にはさまざまな不純物や電荷中心があり、それらにより容易に振動の周期が変わることが考えられる。また、この振動を理論的に導くために、電源のした仕事を考慮することの必要性も指摘した。
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