研究課題/領域番号 |
05805034
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
情報通信工学
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研究機関 | 早稲田大学 |
研究代表者 |
高畑 文雄 早稲田大学, 理工学部, 教授 (20206866)
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研究期間 (年度) |
1993 – 1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1994年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
1993年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | スペクトル拡散 / パケット通信 / アロハ方式 / 直接拡散 / チャープ / キャリア再生 / シンボルタイミング再生 / スループット / 一括復調方式 / 熱雑音 / フェージング |
研究概要 |
直接拡散およびチャープをベースとしたスプレッドアロハ通信方式に関する並行的な検討を実施した。直接拡散をベースとしたスプレッドアロハ方式に関しては、複数のパケット信号を同時に受信した状態を想定して、熱雑音状況下におけるビット誤り率の理論的導出ならびにシンボルタイミングとキャリアの再生方式を検討した。前者に関しては、理論値と標準ガウス近似に基づき算出した結果との比較も行い、特定の回線状態より悪い場合に対して、近似値が適用可能であることを明らかにした。後者に関しては、パケットの先頭部にプリアンブルを付加し、マッチドフィルタによる逆拡散後の直交する同信号に対して巡回加算を施し、雑音による影響を大幅に低減する方式を提案した。キャリア再生に対しては、プリアンブル後のパケットデータも利用してなお一層の高精度化を達成した。伝送効率に関しては、パケットを構成する各ビットがチップタイミングに同期して発生する状態と非同期に発生する状態を想定して、チャネルトラヒック特性とスループット特性を評価尺度とした検討を実施した。その結果、信号対雑音電力比が小さい伝送状態において、スプレッドアロハ方式がピーク送信電力の低減という観点から有利なることが明らかになった。一方、チャープをベースとしたスプレッドアロハ方式に関しては、システム実現上、必要となる信号処理アルゴリズムを明らかにし、設計パラメータの導出を行った他、熱雑音状況を想定して、ビット誤り特性、耐干渉特性などに関する各種特性を取得・評価した。なお、マルチパス・フェージング状況下において両方式を評価した結果、熱雑音を対象とした上記構成では、予想以上の劣化が生じることが明らかになり、今後の課題として残った。
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