研究課題/領域番号 |
05805069
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
工業分析化学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
北森 武彦 東京大学, 工学部, 助教授 (60214821)
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研究分担者 |
原田 明 東京大学, 工学部, 助手 (90222231)
澤田 嗣郎 東京大学, 工学部, 教授 (90011105)
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研究期間 (年度) |
1993
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研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
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配分額 *注記 |
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1993年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | キャピラリー / 電気泳動 / 液中内化学反応 / ポルフィリン / 銅 / オンカラム反応 |
研究概要 |
生命科学や材料科学では、大量の夾雑物中の超微量成分の分析が機能解明などのために重要であるが、このような超微量分析化学では単に超高感度な分光学的方法の開発研究だけでなく、大量夾雑物が存在する劣悪環境下における微小空間(サブナノ)中の少数分子の化学(サブフェムト)を研究する必要がある。 そこで本研究では、キャピラリー内のサブ-n1微小空間を電気泳動分離だけでなく化学反応場としても利用し、さらに我々独自のレーザー誘起キャピラリー振動効果(CVL)を用いて反応・分離・検出する新たな化学計測法を開発した。さらに、これにより少数分子間の反応性や化学平衡を追跡し、バルクとは異なると思われる効果が現れ、作用機構を検討した。以下に実績をまとめる。 【1】キャピラリーにサブn1の電気泳動速度の異なる2種の分子AおよびBを導入し、キャピラリー内で一方の分子Bがもう一方の分子Aを追い越すときに、両分子を化学反応させ、反応後、未反応の分子A及びB、反応生成物A_nB_mをそのまま電気泳動分離して高感度に検出するシステムを試作した。 【2】上述の分子AとBに水溶性ポルフィリン(TPPS)と銅を選び、amol〜fmolレベルで包接化合物の生成と分離・定量を確認した。FIAなど流れを伴う分析法としては、少なくとも3〜4桁優れる値である。また、この系ではバルクと異なり、銅の対イオンにより反応収率が大きく異なることがわかった。局所空間中の壁の効果や溶媒効果について検討を進めている。 【3】復数種の免疫グロブリンを試料としてキャピラリー中で多種類の免疫複合体の分離まで確認でき、上記の成果と合わせ、新たなon-column反応による高感度高速免疫分析法の可能性を得た。
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