研究課題/領域番号 |
05805076
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
合成化学
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研究機関 | 鳥取大学 |
研究代表者 |
重政 好弘 鳥取大学, 工学部, 教授 (00032029)
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研究分担者 |
斎本 博之 鳥取大学, 工学部, 助教授 (20186977)
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研究期間 (年度) |
1993
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研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
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配分額 *注記 |
1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
1993年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
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キーワード | アルドール反応 / ジヒドロキシアセトン / ホルムアルデヒド / 立体選択性 / ホルモース反応 / 水 / メタノール / テトルロース |
研究概要 |
三炭糖のジヒドロキシアセトン(DHA)とホルムアルデヒドの水系アルドール反応により、四炭糖のテトルロースを得ることができた。触媒としては、アルカリ金属またはアルカリ土類金属の水酸化物が好適であった。本反応においては、水酸基を未保護のままで糖質の炭素-炭素結合形成反応を達成したことが、最大の特色である。従来このような反応のためには、水酸基の保護・脱保護のプロセスが必須であったが、それを省略した新しい合成戦略のための第1歩となった。水酸化ナトリウム(0.02M)を触媒とし、DHA(0.06M)とホルムアルデヒド(0.18M)を0℃にて処理することにより、DHA転化率47%のときテトルロースが77%の収率で得られた。しかし、生成したテトルロースが、さらにもう1分子のホルムアルデヒドと反応し五炭糖を生じるのを抑制することは困難であり、DHA転化率が67%に上昇したときのテトルロースの収率は59%に低下した。この問題は、触媒を水酸化カルシウムに代え、ホルムアルデヒドを大過剰に用いることにより改善され、DHA転化率64%のときテトルロースの収率は75%と高かった。反応系pHに関しては、水酸化カルシウムや水酸化バリウムよりも塩基性の弱い水酸化マグネシウムを用いても、同等の収率でテトルロースが得られたが、反応速度が低下した。トリエチルアミン、DBU、DMAP等の有機塩基を使用した場合も、ほぼ同等の収率でテトルロースを得ることができた。次に、ホルモース反応におけるアラビニトールの選択性向上に効果を発揮したホウ酸を用い、複合触媒系の効果を検討したが、テトルロースの収率は低かった。 本研究の第2段階では、テトルロースから3-ペンチュロースの合成を検討した。生成物の立体配置の分析は、還元体を市販のアラビニトール(トレオ型)及びキシリトール、リビトール(エリトロ型)と比較することにより行い、メタノール中では、トレオ体が選択的に得られることがわかった。
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