研究課題/領域番号 |
05805081
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
航空宇宙工学
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
石井 隆次 京都大学, 工学部, 助教授 (20026339)
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研究分担者 |
梅田 吉邦 京都大学, 工学部, 助手 (30026132)
森岡 茂樹 京都大学, 工学部, 教授 (60029395)
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研究期間 (年度) |
1993 – 1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
1,600千円 (直接経費: 1,600千円)
1994年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1993年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | 濃密気体 / 超音速流 / 膨張衝撃波 / 蒸発凝縮 / 混相流体 / 高速流動特性 |
研究概要 |
本研究では濃密気体の高速流の流動特性を明らかにするため、特に波動現象に注目して以下の研究を行い、いくつかの貴重な成果を得た。 1.強い圧縮・膨張を伴うファン・デル・ワールス気体の流れとして、一次元衝撃波管問題の理論的・数値的研究をおこない、膨張衝撃波(逆行性)とそれに関連したいくつかの興味ある特性が解明された。即ち比体積-圧力線図上で、ある点を通るショックアディアバティックとその上にあるの別の点から引いたショックアディアバティックは最高で4点で交わる。この結果として、一つの衝撃波により得られる状態を、連続した2つの衝撃波(膨張衝撃波と圧縮衝撃波)により合成可能であることが示された。これは従来の気体力学の常識に反する極めて興味ある結果である。 2.ペンタン用衝撃波管を製作し、基礎的性能実験を行い、まずその安全性を確認し、次に濃密気体の強い非線形現象の特性を解明する手段としての装置の有効性について詳しく調べた。 3.ペンタン用衝撃波管を改造した衝撃波反射型衝撃波管風洞で自由噴流の実験をおこなった。その結果、多分子濃密気体のもう一つの特性である蒸発・凝縮に関連した逆行性による凝縮衝撃波とその分解(ショック・スプリッティング)の現象が確認された。現在、衝撃波及び自由噴流の実験結果と理論的・数値的結果とのさらに詳細な比較・検討を行っている。 4.これまでの理論解析の結果から、濃密気体の逆行性に伴う膨張衝撃波を実現するためには、さらに高温・高圧用の実験装置が必要であることが明らかになった。従って今回製作した装置の改造とそれを用いた実験的研究は今後の問題として残された。
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