研究課題/領域番号 |
05805082
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
資源開発工学
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研究機関 | 秋田大学 |
研究代表者 |
藤田 豊久 秋田大学, 鉱山学部, 助教授 (70124617)
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研究分担者 |
山口 邦彦 秋田大学, 鉱山学部, 講師 (00158099)
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研究期間 (年度) |
1993 – 1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
1994年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
1993年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | 機能性 / 超微粒子 / 薄膜 / 光散乱 / チタン酸バリウム / 磁性流体 / 光シャッタ / ER流体 / 光シャッター / 起能性 / 誘電流体 |
研究概要 |
粒径約10nmのチタン酸バリウム粒子に界面活性剤を被覆して絶縁油中に分散させると、粒子が沈降しない安定なコロイド溶液となった。この流体をITO透明電導性薄膜を被覆した2枚のガラス電極間に例えば25μmのスペ-サにて挟み薄膜とし、薄膜と垂直方向に可視光を入射すると光は透過し、電界を作用させると透過しなくなった。薄膜に電界を作用させると、電界方向に粒子が集合して多数の細長いクラスタを生じ、見かけ上、粒径が大となる。このとき、チタン酸バリウム粒子とそれを分散させる溶媒との屈折率の比が充分大きく、また分散粒子が可視光の波長に比べて充分小さいとこの流体はレイリー散乱を起こす。みかけ上の粒径の増大はレイリー散乱強度を増加させ、電解の印加で光は透過しなくなるので流体薄膜は光シャッタとしての特性を示す。0.4KV/mmまでは透過率は印加電圧にほぼ比例して減少した。波長の短い光ほど著しく散乱され、波長が低下するにつれて透過率は低下した。電界を作用させてから光が透過しににくなり一定となるまでの応答速度は電界強度が上昇するにつれて早くなり、5KV/mmの電界では約2msであった。一方、電界を除去してから電界を印加する前の初期状態に戻る回復時間は、分散粒子のブラウン運動によるため、応答時間に比してかなり長い。そこで電界とは異なる方向に磁界を常時作用させた磁性流体とチタン酸バリウム粒子分散流体の混合流体を薄膜とした。電界で生じたチタン酸バリウム粒子のクラスターは電界を取り去った後、電解が作用しているためマグネタイト粒子でこのクラスターを乱すことができた。これにより応答時間は1/4早くなった。磁性流体を添加した流体の磁化は1.2X10^<-3>Tであり、使用した磁界は30kA/mであった。また、電界が無印加の流体薄膜の磁性流体を添加することによる透過率の減少は10%以内であった。本法は新しい方式の光応答装置としての応用が期待される。
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