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酵母におけるストレス応答と形態形成:二形性の発現とその生化学的機構

研究課題

研究課題/領域番号 05806012
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 応用微生物学・応用生物化学
研究機関京都大学

研究代表者

上原 悌次郎  京都大学, 工学部, 教授 (90025982)

研究分担者 鈴木 孝仁  奈良女子大学, 理学部, 教授 (60144135)
研究期間 (年度) 1993
研究課題ステータス 完了 (1993年度)
配分額 *注記
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1993年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
キーワード酵母細胞形態形成 / ストレス応答 / シグナル伝達 / イノシトールリン脂質 / ホスホリパーゼC / キチナーゼ / 膜流動性 / 細胞内アクチン分布
研究概要

Candida tropicalisにおけるエタノールによるイノシトールリン脂質(PI)関与のシグナル伝達亢進を介入する仮性菌糸形成と、イノシトールによるその抑制の機構の解明のために、まず増殖に伴う膜の流動性の変化を蛍光偏光法で測定した。対照菌では定常期でその値は最大となり、それを接種するとラグ期ではその高いレベルが保たれたが、増殖とともに急激に低下し、対数初期で最小となり、その後上昇して定常期で最大となった。エタノール添加培養では全期間で高い値を示し、この効果もイノシトールで抑制された。このような膜の流動性の変化はアシル基の動きによることが^<13>C-NMRで確認された。エタノールによる直接的な流動性の上昇に起因するphospholipase C(PLC)活性の上昇に伴うPI代謝回転の亢進により、飽和脂肪酸に富み、不飽和脂肪酸の少ないPIの含量が著しく低下して膜の流動性の上昇が助長され、一方、イノシトール添加培養ではPIが増加してエタノールによる流動性の上昇が抑えられるという機構が示された。Saccharomyces酵母でもエタノールその他のストレスで仮性菌糸や、同じく出芽細胞の分裂抑制による見かけの凝集が起こる。この場合はエタノールの直接の作用で直ちにPLC活性が著しく上昇し、仮性菌糸形成の際には、それに加えて増殖開始直後に第2のPLC活性上昇が認められ、前者は分裂抑制を、後者は仮性菌糸に特徴的な細胞の伸長をもたらすことが示唆された。またC.tropicalisのエタノール添加培養ではchitinaseの活性がPLCの活性上昇につれて著明に減少し、分裂抑制の直接の原因であることが示唆された。さらに仮性菌糸形成に伴ってアクチンが細胞先端に強く分布することが立証され、アクチンの細胞伸長における関与が示された。また、本菌の集落形態変異株の中でステロール合成欠損を示すものが数株見出され、ストレスによる仮性菌糸形成とステロールとの関係を知る上で有用であると期待される。

報告書

(1件)
  • 1993 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて その他

すべて 文献書誌 (1件)

  • [文献書誌] Suzuki,Takahito: "Correlation between polyploidy and auxotrophic segregation in the pathogenic yeast Candida albicans" Journal of Bacteriology. (in press). (1994)

    • 関連する報告書
      1993 実績報告書

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公開日: 1993-04-01   更新日: 2018-06-07  

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