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フグ毒保有生物に対するフグ毒および同誘導体の誘引作用に関する研究

研究課題

研究課題/領域番号 05806028
研究種目

一般研究(C)

配分区分補助金
研究分野 水産化学
研究機関東海大学

研究代表者

斎藤 俊郎  東海大学, 海洋学部, 講師 (00235053)

研究期間 (年度) 1993
研究課題ステータス 完了 (1993年度)
配分額 *注記
1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
1993年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
キーワードフグ毒 / 誘引効果 / トラフグ / クサフグ / 必要物質
研究概要

【目的】筆者は,フグ毒(TTX)はTTX保有生物にとって必ずしも毒でなく,ある種の必要物質であるとの可能性も考えようとしている。それ故,もしTTX保有生物にとってTTXが必要物質とすると,本生物はTTXに誘引されると予想した。
以上の状況を踏まえ,本研究の目的は,有毒フグ,特に摂餌を開始して間もない未成魚期の個体に対するTTXの誘引効果について検討することとした。
【方法】供試魚には,孵化後5ヵ月の無毒トラフグ(体長9.3〜12.6cm,体重29.6〜50.0g)10尾と孵化後50日経過したクサフグ(体長2.1〜6.0cm,体重2.4〜5.2cm)10尾を用いた。さらに,対照として,マダイ(6尾)およびヒラメ(2尾)を用いた。
実験装置は,フグ1尾を入れた直方体形水槽の一方にTTX添加ゼラチン,もう一方に無毒ゼラチンを設置し,水槽内のフグの行動をビデオカメラで観察・記録するものである。実験に際しては,同一供試魚に対し以下に示す三つの条件設定を行った。
【.encircled1.】一方にTTX添加ゼラチン,もう一方に無毒ゼラチンを設置する。
【.encircled2.】両方に無毒ゼラチンを設置する。
【.encircled3.】【.encircled1.】と逆の方向にTTX添加ゼラチン,もう一方に無毒ゼラチンを設置する。
以上三つを1セットとし,両種供試魚10尾につきそれぞれ10セット実験を行った。
【結果】本実験では,誘引効果ありとする判断基準を,フグがTTX添加ゼラチン方向に遊泳し,これをつつくという事実,あるいはフグがあたかもニワトリが地面をつつく様にTTX添加ゼラチン付近の水底をつつくという事実の有無とした。また,上記現象は無毒ゼラチン側では全く見られなかった。
トラフグでは,10個体10セットの全てに,クサフグにおいては,10セット中4セットに誘引効果が見られた。また,マダイおよびヒラメには,何らの効果も見られなかった。
以上の結果より,TTXは少なくともトラフグにとって,必要物質であると思われた。

報告書

(1件)
  • 1993 実績報告書

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公開日: 1993-04-01   更新日: 2018-06-07  

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