研究課題/領域番号 |
05807014
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
人体病理学
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研究機関 | 神戸大学 |
研究代表者 |
林 祥剛 神戸大学, 医学部, 助教授 (50189669)
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研究分担者 |
大林 千穂 神戸大学, 医学部・附属病院, 講師 (90223940)
埴岡 啓介 神戸大学, 医学部・附属病院, 助教授 (70127463)
伊東 宏 神戸大学, 医学部, 教授 (40168373)
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研究期間 (年度) |
1993 – 1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
1994年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1993年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | HNF-1 / vHNF-1 / CompetetiveRT-PCR / 転写制御因子 / 肝細胞癌 / 肝芽腫 / 組織病理学 / 人体病理 / Competetive RT-PCR / 病理 / 転写制御 |
研究概要 |
組織分化に大きな役割を果たすと考えられる転写制御因子、特に組織特異な転写制御に働く核蛋白因子の発現を病態解析と病理診断への応用という側面から検索した。凍結保存された肝細胞癌及び肝芽腫組織を用いて、肝特異核蛋白であるHepatic Nuclear Factor-1(HNF-1)とvariantのvHNF-1のmRNAの発現比を検索し、低分化型肝細胞癌ではvHNF-1mRNAの発現が高値を示し、高分化型肝細胞癌ではHNF-1が高い発現を有することを示した。肝細胞癌の組織分化度とHNF-1/vHNF-1mRNA比が密接な関係にあることが明かにした。また肝芽腫組織では胎芽型肝芽腫ではvHNF-1優位の発現を示し、胎児型肝芽腫ではHNF-1優位であった。この結果はrodentの胎児実験におけるvHNF-1の発現がHNF-1の発現に先行するという結果によく一致した。非腫瘍肝組織でvHNF-1が相対的に発現が高いことに着目し、HNF-1とvHNF-1のcDNAのhomology sequence部分にprimerを設定したCompetitiveRT-PCR法を考案した。この方法を用いて現在盛んに行なわれている肝針生検組織による高分化型肝細胞癌と非腫瘍性肝病変の鑑別に病理組織像と共に有用な手段となりえることを示した(論文投稿中)。このCompetitiveRT-PCR法を応用し、インターフェロン投与後の肝組織内HCV定量による治療効果判定に応用した(J Clin Pathol,in press)。核蛋白は発現が少なくNorthern blot assayが困難であり、より臨床応用が高いWestern blot assayや免疫染色に応用すべくGST gene fusion systemを使って種々の転写因子の抗体を作製中である。
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