研究課題/領域番号 |
05807021
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
細菌学(含真菌学)
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研究機関 | 静岡県立大学 |
研究代表者 |
柳原 保武 静岡県立大学, 薬学部, 教授 (30046255)
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研究分担者 |
増澤 俊幸 (増沢 俊幸) 静岡県立大学, 薬学部, 助手 (10181645)
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研究期間 (年度) |
1993 – 1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
1994年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
1993年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | ライム病 / ライムボレリア症 / Borrelia burgdorferi / Borrelia japonica / PCR / 遺伝子診断 / ヤマトマダニ / シュルツェマダニ / B.japonica / B.garinii / B.afzelii / Lyme clisease / Ixodes ovats / RFLP |
研究概要 |
日本のライム病ボレリアの免疫学的、分子生物学的性状の解析を行い、ヤマトマダニ由来ボレリアをBorrelia japonicaとして新種記載した。本種はこれまでのところ本邦においてヤマトマダニならびに数種の齧歯目、食虫目から分離されているが、その他のマダニ類からは分離されず、ダニ特異性が見られる。また、シュルツェマダニ由来ボレリアは、B.garinii、B.afzeliiと同定されたが、欧米では関節炎を誘導するとされるB.burgdorferi seusu stricitoはこれまで見出されていない。 これまで報告される欧米株遺伝子塩基配列に基づき設計されたOspA、OspB、鞭毛遺伝子増幅プライマーの日本分離株増幅性を調べた。鞭毛遺伝子プライマーではすべての日本株の増幅が可能であり、遺伝子診断に応用が可能であった。また、OspAOspB遺伝子領域を増幅するプライマーでは日本株の80%以上が増幅可能であることを明らかにした。また、増幅産物の制限酵素断片長多型性解析ににより遺伝種の同定が可能であることを明らかにした。本法はこれまでのDNA相同性試験による遺伝種同定法に比べ、大量のボレリア培養を必要としない、DNAの抽出、精製の必要がない、短時間に微量の試料から同定ができる、またボレリア死菌体からでも同定可能など数々の利点を持つ画期的方法である。 また、ライム病ボレリア病原遺伝子と目されるOspC遺伝子に対する増幅プライマーを設計し、本プライマーが試験したすべての欧米株、日本株OspC遺伝子を特異的に増幅できることを明らかにした。現在、本プライマーセットの遺伝子診断への応用、遺伝種同定法としての可能性を追究中である。
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