研究課題/領域番号 |
05807031
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
免疫学
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研究機関 | 愛媛大学 |
研究代表者 |
櫃本 泰雄 愛媛大学, 医学部・附属病院, 助手 (90136333)
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研究分担者 |
岡田 真理子 愛媛県立医療技術短期大学, 臨床検査学科, 助教授 (60111118)
佐伯 修一 愛媛大学, 医学部, 助教授 (80145078)
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研究期間 (年度) |
1993
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研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
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配分額 *注記 |
1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
1993年度: 1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
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キーワード | Heat-stable antigen / マウス補体 / 補体成分C7 |
研究概要 |
私達は、ラット抗マウス赤血球モノクローナル抗体(R13)により認識されるHSAgが赤血球膜上の自己補体制御因子を認識していること、およびHSAgがマウス補体活性化を制御していることを報告してきた(Y.Hitsumoto et al.1992.Biochem.Biophy.Res.Commu.187(2):773.、Hitsumoto et al.1993.Int.Immunol.5:805.)。本研究課題では、HSAgが補体のどのレベルを制御しているかということと、その補体制御活性が未分化細胞上でいかなる役割を担っているかという点について研究を進めた。その結果、HSAgにより制御されるマウス補体成分はC7であることが判明した(Y.Hitsumoto et al.,1993.Mol.Immunol.30(supp):16.)。このC7制御メカニズムは、R13Fabフラグメントがマウス赤血球上へのC7結合を阻害するという実験結果から、HSAgによるC5b67複合体形成阻害か、あるいは形成されたC5b67複合体が赤血球膜内に埋没する過程を阻害するかの二通りの可能性に絞られた。これまでに補体C7レベルの制御タンパクは知られていなかったが、最近、ヒトglycophorinに同様の活性が認められることが報告された。これは、ヒトglycophorinとマウスHSAgの機能類似性を示すものであり興味深い。また、本研究課題のもう一つの目的である、未分化細胞、ことに胸腺細胞とYAC-1培養細胞株における、HSAgの生物学的意義の解明については、現在、培養系を用いた実験を進めている。予備的実験では、Con AとIL-1の刺激による胸腺細胞増殖反応は、少量のR13(3-30/μg/ml)により増強、大量のR13(>100μg/ml)により抑制という結果を得ている。これはまさに胸腺内での細胞の生死を決定する要因の一つとしてHSAgが関与することを示唆するものであるが、今後、マウス補体共存下でのR13の影響などを詳しく調べ、そのメカニズムを明かにしたいと考えている。
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