研究課題/領域番号 |
05807038
|
研究種目 |
一般研究(C)
|
配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
法医学
|
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
高取 健彦 東京大学, 医学部(医), 教授 (30001928)
|
研究分担者 |
長尾 正崇 東京大学, 医学部(医), 講師 (80227991)
|
研究期間 (年度) |
1993
|
研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
|
配分額 *注記 |
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1993年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
|
キーワード | ロイコトキシン / 10-ハイドロキシ-12-オクタデセノエート / 血管作用物質 / ショック / 免疫組織化学 |
研究概要 |
1.剔出心筋・血管に対するロイコトキシン(LTX)および10-ハイドロオキシ-12-オクタデセノエート(10-OHLA)の作用 ラットの大動脈や乳頭筋を剔出潅流しLTXを投与したところ、著明な作用は認められなかった。一方、LTXの代謝産物と考えられている10-OHLAを潅流臓器に投与したところ、乳頭筋の著明な収縮力の低下および電気刺激伝導性の低下を認め、大動脈に対しては拡張作用を認めた。これらの所見は、LTXが直接生理活性作用があるのではなく、LTXが生体内で10-OHLAに変換されて、これが生理活性を発現させていることを示唆するものである。 2.LTXの細胞内局在解析 抗LTXポリクローナルおよびモノクローナルの抗体を作製し、高酸素下で飼育したラットの肺を剔出し定法に従って免疫組織化学的検索を行った。この結果、多核白血球内にLTXの局在が明らかにされた。一方、肺胞マクロファージにもLTXが存在していることを初めて見出した。肺胞マクロファージは、複雑な生体反応と密接な関わりをもっており、特に肺線維化の発現機構にLTXが関与している可能性を示唆している。 3.抗10-OHLAモノクローナル抗体の作製 生合成した10-OHLAを牛血性アルブミンに縮合したものを抗原とし、BALB/cマウスにこれを免疫し、10-OHLAに対し特異性のきわめて高い抗体を得ることができた。本抗体を用いてELISAを行ってみると10-OHLAを少なくとも4ngまで測定可能であり、その50%抑制は約7ngであった。なお、本抗体は10-OHLAの免疫組織化学的解析にきわめて有用であると考える。
|