研究課題/領域番号 |
05807041
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
内科学一般
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
熊谷 俊一 京都大学, 医療技術短期大学部, 教授 (00153346)
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研究分担者 |
辻本 賀英 大阪大学, 医学部, 教授 (70132735)
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研究期間 (年度) |
1993
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研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
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配分額 *注記 |
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1993年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | bcl-2 / 全身性エリテマトーデス / B細胞異常活性化 / アポトーシス |
研究概要 |
SLEにおける自己抗体産生B細胞や自己反応性T細胞の発生機序を明きらかにすることを目的として、患者リンパ球におけるbcl-2遺伝子(産物)発現の異常を調べた。 1)SLE患者末梢血リンパ球のbcl-2蛋白発現量の検策 A)抗bcl-2抗体を用いたWestern-blot法により、T細胞・B細胞に分画したリンパ球のbcl-2蛋白発現量を調べたところ、SLE患者T細胞におけるbcl-2発現は正常人に比し有意に低下していた。一方、患者B細胞におけるbcl-2発現は正常人より有意に高かった。 B)フローサイトメトリーによる検索では、SLE患者T細胞のbcl-2発現は低下しておりCD8細胞で著明であったが、B細胞における発現は正常人と同程度であった。 2)bcl-2発現異常のSLEにおける病因的意義の研究 T細胞におけるbcl-2発現低下の意義を検索するため、ステロイドによるアポトーシスとの関係を調べたところ、bcl-2発現量とアポトーシスは負の相関を示した。 3)bcl-2発現異常のSLE病態との関係 bcl-2発現量と疾患活動性やリンパ球数などには、有意の相関は認めなかった。ただ、B細胞におけるbcl-2高発現群において、血清中のγグロブリン濃度が有意に高かった。 以上のことより、SLE患者T細胞におけるbcl-2発現低下はアポトーシスによる細胞死誘導を通じて、様々なT細胞機能異常に関与していると考えられる。一方、B細胞における発現過剰はB細胞機能亢進との関係で注目された。
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