研究課題/領域番号 |
05807062
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
循環器内科学
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研究機関 | 東海大学 |
研究代表者 |
盛 英三 東海大学, 医学部, 講師 (90146598)
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研究分担者 |
安藤 正海 高エネルギー物理学研究所, 教授 (30013501)
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研究期間 (年度) |
1993
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研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
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配分額 *注記 |
1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
1993年度: 1,500千円 (直接経費: 1,500千円)
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キーワード | 放射光 / 冠動脈 / 微小循環 / 血管造影 |
研究概要 |
我々は単色化した放射光を線源とする冠動脈造影法により心筋貫通枝の描出を実現した。白色放射光をSi結晶により33KeVの単色X線に変換し、被写体に照射した。このとき、結晶表面と格子面に5度の角度(alpha)をつけておくことで放射光ビームの線幅を約8倍に拡大した(非対称Bragg反射)。この単色X線は被写体前面において、60mm×25mmの照射野と1×10^9photons/mm^2/secの光子数を持つ。被写体を通過したX線をimage-intensifierとTV(XC77,SONY)カメラを介してヴィデオカセットに記録した。雑種成犬の第二及び第三対角枝とそれらから分岐する心筋貫通枝を選択的に造影した。心外膜面上を走る対角枝から数ミリメーター間隔で分岐し、心内膜に向かって心筋を貫く心筋貫通枝が明瞭に描出され、エンドセリン投与下では、対角枝と心筋貫通枝の血管径が減少した。バリウムをラベルしたマイクロスフェアー(重量濃度29%)で微小冠動脈枝を逆行性に満たした摘出心をバリウムのK吸収端の直上(37.54KeV)のエネルギーをもつ単色X線で照射すると、心臓前面から心内腔へ向かう心筋貫通枝が描出されたが、K吸収端の直下(37.28KeV)のエネルギーをもつ単色X線ではほとんど描出されなかった。結論:近い将来、本方法により、心筋貫通枝の臨床評価が可能になると考えられた。心筋貫通枝の臨床評価により動脈硬化性心疾患、SyndromeX、重症大動脈弁疾患、肥大型心筋症、糖尿病性心疾患、移植心の拒絶反応などの病態の把握に重要な情報を提供することが期待できる。
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