研究課題/領域番号 |
05807093
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
血液内科学
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研究機関 | 新潟大学 |
研究代表者 |
高橋 益広 新潟大学, 医学部, 助手 (90179531)
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研究分担者 |
岸 賢治 新潟大学, 医学部・附属病院, 助手 (30186209)
小池 正 新潟大学, 医学部・附属病院, 助手 (30170161)
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研究期間 (年度) |
1993
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研究課題ステータス |
完了 (1993年度)
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配分額 *注記 |
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1993年度: 1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
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キーワード | BCR / ABL融合遺伝子 / 遺伝子導入 / 増殖因子依存性細胞株 / 自律増殖 / 分化成熟 / アポトーシス |
研究概要 |
1)BCR/ABL融合遺伝子は慢性骨髄性白血病の主要な病因と考えられている。BCR/ABL融合遺伝子を、電気パルス法でマウスの増殖因子依存性細胞株に遺伝子導入すると、その細胞の増殖因子依存性はとれ、自律増殖を行うようになることを確認した。また、これらの自律増殖能を獲得した遺伝子導入細胞においては、G蛋白の活性化等細胞内情報伝達系の亢進を明らかにした。 2)ヒトの増殖因子依存性白血病細胞株(HSM-911)に電気パルス法でp210BCR/ABL融合遺伝子を導入することにより、一部の細胞に形態学的に核の分葉傾向、naphthol ASD chloroacetate esteraseの陽性化、CD34の陰性化、CD10の陽性化、glycophrin Aの陽性化等分化成熟傾向が認められ、Fas抗体によるFACS解析でFAS陽性細胞の増加、DNA ladderの同定等apoptosisの所見が得られた。成熟傾向を有する白血病細胞よりなる慢性骨髄性白血病の病態を考えると興味深い結果と思われた。 3)ヒトの増殖因子依存性白血病細胞株(HSM-911)に電気パルス法でBCR/v-ABL融合遺伝子を導入することにより、導入細胞は自律増殖を示すようになり、p210BCR/ABLとの差異が認められた。 4)このようにBCR/ABL融合遺伝子を導入し、新たな形質を賦与した細胞株は白血病の遺伝子治療を含めた新しい治療法に関する基礎的検討に非常に有用であると考えられた。
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