研究概要 |
ラット疼痛モデルの作成:一側座骨神経のloose ligationによる末梢神経原性疼痛モデルを作成し,行動学的評価を行った。また,経時的に髄液採取が可能な埋め込チューブを作成し,脊髄液内のcatecholamin等の測定同一個体で経時的に行なえる技術を開発した。 導入遺伝子の発現の体外的因子によるコントロール:メタルルチオネイン及びc-fos蛋白遺伝子を導入したNRK(notmal rat kidney fibroblast)を用い,ラット脳内移植後に亜鉛の外的投与によりc-fos蛋白の発現を制御可能なことを昨年度に報告した。その後,ステロイドホルモンでも同様のコントロールが可能かどうか検討し,慢性投与及びbolusな投与の両方にてin vivoでのmRNA、蛋白の発現の制御が可能であった。これにより,移植した細胞にて導入した遺伝子の発現を体外的に制御することがより現実的となった。 オピエイト産性細胞及びplasmid vcctorの作成:humanのopiateのcDNAのプラスミドの作成は成功した。現在,上記のNRK細胞にこれを導入中であるが,現時点では確立した細胞株を得るに至っていない。 今後は,このオピエイト産性細胞の作成後,先ずin vitroでのオピエイト産性能,ステロイドによる発現促進を確認する。この後上記疼痛モデルラットに移植し、体外的にを用いた最終的実験を行なう予定である。
|