研究課題/領域番号 |
05807159
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
耳鼻咽喉科学
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研究機関 | 北里大学 |
研究代表者 |
藤野 明人 北里大学, 医学部, 講師 (00156895)
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研究分担者 |
徳増 厚二 北里大学, 医学部, 教授 (70050375)
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研究期間 (年度) |
1993 – 1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
1,700千円 (直接経費: 1,700千円)
1994年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
1993年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
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キーワード | 平衡訓練 / 鎮暈剤 / コントロールスタデイ / 治療成績 / BPPV / 前庭神経炎 / 突発生難聴 / ラムゼ-ハント症候群他 / 片側末梢前庭障害 / バランスボード / BPPV(良性発作性頭位眩暈) / 高齢患者 |
研究概要 |
1、北里大学方式による運動療法を考案して、めまい平衡障害の病態や運動療法による効果発現機序および運動方法について分かりやすく解説した患者教育用ビデオを作成した。 2、上記ビデオを用いて外来通院中の末梢前庭障害を対象に平衡訓練を実施した。訓練は1回15分以内,1日3回を8週間連日で施行した。 3、対象を平衡訓練を施行した郡と同期間薬物療法(ベータヒスチン)を施行した郡に分けて、治療効果を統計学的に比較検討した。 4、良性発作性頭位眩暈症(BPPV)では、平衡訓練郡が薬物療法郡に比し有意に良好な治療成績が得られた。本疾患に対する平衡訓練の治療成績は、発症から治療開始までの期間や患者の年齢に相関はみられなかった。以上より平衡訓練は、BPPVの治療として第1選択として試みられるべき治療であると結論した。 5、前庭神経炎、突発性難聴、ラムゼ-ハント症候群などの一側末梢前庭障害でも、平衡訓練郡が薬物療法郡よりも良好な治療成績が得られたが、自他覚症状の改善度やその効果発現時期に差がみられた。また、単一の疾患においても、誘発生のめまいか、自発性のめまいかで平衡訓練の効果は異なる傾向があった。従って訓練法や訓練期間を決定する要因として、疾患別に分けるより発症時のめまいの性状や体平衡障害の程度が重要と考えられた。 6、今後の課題として運動内容による効果の違い、運動量と治療効果や疲労との関係、効果発現までの訓練期間と訓練効果を維持する運動量の検討など訓練の効率化に関する研究が重要と考えられる。 7、運動療法の最も重要な事として、訓練に対する患者の意欲の有無があげられる。訓練意欲の向上法として、バランスボードによる訓練を実施した。今後スポーツ等レジャー性のある訓練法が重要である。
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