研究課題/領域番号 |
05807168
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
小児外科学
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研究機関 | 名古屋市立大学 |
研究代表者 |
真下 啓二 名古屋市立大学, 医学部, 助手 (10181637)
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研究分担者 |
白井 智之 名古屋市立大学, 医学部, 教授 (60080066)
橋本 俊 名古屋市立大学, 医学部, 助教授 (10094393)
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研究期間 (年度) |
1993 – 1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
1,800千円 (直接経費: 1,800千円)
1994年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
1993年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
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キーワード | 肝保存 / 胆汁分泌 / 肝潅流 / 凍結保存 / 肝灌流 / 胆汁酸 |
研究概要 |
ラット肝の凍結保存、冷保存の実験を行ない、凍結保存は成功に至らなかったが、冷保存における問題点をいくつか明らかにしえた。保存温度、肝細胞、血管内皮細胞の保存状態、保存液の浸透圧および粘調度など、いくつかの保存条件を変えたラット保存肝を、保存後に37.0℃酸素化Krebs Ringer Bicarbonate solution(KRB液)にて非再還流式肝潅流を行なった。潅流中にTaurocholate sodiumを負荷し、胆汁酸負荷前後の胆汁流量、胆汁酸排泄量、およびLDH排泄量より肝のviabilityを判定した。病理組織学的所見と比較し、この方法は、胆汁酸を負荷しない単なる潅流より、より生理的な胆汁分泌能をあらわし、肝のviabilityをよく反映する方法であることが明らかになった。また冷保存肝では、胆汁酸負荷前の胆汁酸非依存分画胆汁流量は非保存肝にくらべ低下していたが、胆汁酸依存分画胆汁流量は非保存肝よりも良好になる傾向が認められた。凍結保存肝では胆汁酸負荷による胆汁流量の増加、胆汁酸排泄の増加を見ず、グラフト浮腫も著明であった。形態面から、保存肝は保存前後でZONEIIIに障害を受け易く、そのviabilityの低下により胆汁酸非依存分画胆汁流量が減少すると考えられた。一方ZONEIの染色率はZONEIIIよりも低く、保存肝における良好な胆汁酸依存分画胆汁はおもにZONEIで作られることを示唆した。また総胆汁酸排泄量は、病理組織学的所見の障害範囲とよく相関していた。この問題点のひとつの解決方法として、塩酸パパベリンを肝保存前および保存中に使用することで、胆汁流量、胆汁酸排泄量の増加、およびLDH排泄量の低下を認めた。塩酸パパベリンは冷保存中のvasoconstrictionを予防し、胆汁流量と胆汁酸排泄量の低下を抑制し、ZONEIIIのcell viabilityを増加させることが示唆され、今後の臓器保存の分野への応用が期待された。
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