研究課題/領域番号 |
05807180
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研究種目 |
一般研究(C)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
保存治療系歯学
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
笹崎 弘己 東北大学, 歯学部・附属病院, 講師 (90133991)
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研究分担者 |
奥田 礼一 (奥田 禮一) 東北大学, 歯学部, 教授 (80005024)
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研究期間 (年度) |
1993 – 1994
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研究課題ステータス |
完了 (1994年度)
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配分額 *注記 |
1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
1994年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
1993年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
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キーワード | 象牙細管内液 / 滲出状況 / 象牙質処理材 / 接着 / 接合状態 / 歯質強化 / 接着・接合 |
研究概要 |
象牙質とコンポジットレジンとの接合状態を観察するのに用いている精密レプリカ法を応用し、切削象牙質面からの象牙細管内液の滲出状況を観察した。この方法は、特別な機械を必要とせず日常歯科診療で用いている材料を使用し、患者に苦痛を与えることなく象牙細管内液の滲出状況を観察することができた。この方法により、新鮮抜去牛下顎前歯、ヒト新鮮抜去歯、ヒト生活歯における各種象牙質処理材の象牙細管内液の滲出に対する影響を検討した。その結果、象牙質面を酸処理し十分に水洗乾燥すると象牙質表面へ滲出してくる象牙細管内液の滲出速度が遅延され、象牙質とコンポジットレジンを接着・接合させるに際して、象牙細管内液の影響を少なくする効果のあることが判明した。この研究により、今まで明らかにされていなかった象牙細管内液の滲出に対する酸処理の効果が明らかになった。 ヒト生活歯を窩洞形成し象牙細管内液の滲出状況を観察したところ、形成直後の象牙質面からはすべての症例において象牙細管内液の滲出が観られたが、滲出量は歯種、部位により差が観られた。これら生活歯における象牙細管内液の滲出状況を経時的に観察したところ2週間後においても同様な滲出が観られた。しかし象牙細管内液の滲出量の少ない症例では痛みの程度が少ないことが判明した。現在象牙細管内液の滲出を抑える処理材を検討中である。現在までのところ即硬性の各種ボンディング材が効果的であることが判明し、象牙質とコンポジットレジンの接合状態と象牙細管内液の滲出量との関係を検討しているところである。その結果、象牙質を酸処理し水分との親和性が良くしかも即硬性のボンディング材を使用しコンポジットレジンを充填した場合良好な接合状態が得られた。
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